「未経験からフリーランスマーケターになれる」ってホント?ゼロからのキャリア論や市場のリアルを本音で解説! たかやさん 突撃インタビューvol.7

「フリーランスのWEBマーケターになりたいんですけど、どうすればいいですか?」

そんな質問をよく頂きます。
たしかに、フリーランスエンジニアやライターに比べ、マーケターの人はまだまだ見かけません。

そこで、今回はフリーランスマーケターとして活躍中のたかやさんにインタビューしてきました!
台湾に拠点を置きながら法人7社を支援しているという、バリバリ活躍している凄腕マーケターです。
そんなたかやさんに、フリーランスマーケターのリアルを聞いています!

記事のポイント
・未経験でもマーケターになれる?
・マーケターとしてのキャリアの積み方は?
・ディレクター視点でのライター単価の決め方は?

など、マーケター・ライターのキャリア形成について本音で語っています!
濃い話盛りだくさんですので、ぜひお楽しみください!

たかや
【インタビュアープロフィール】たかや(@tabigrapher 
メディアディレクション・Webマーケティングを専門にしているフリーランスマーケター。
リース会社からSEO対策ツール開発会社を経て、フリーランスとして独立。法人7社を支援している。
現在は台湾を拠点にリモートワークで活動中。

初芝
【インタビュアープロフィール】初芝賢(@hatushiba_ken
東京フリーランス編集長。現在はシステム開発のPMや新規事業に携わる一方で、フリーランスライターとして出版・キャッチコピー・WEBメディア連載などを手掛けている。東京フリーランスではインタビュアーや司会進行を務めることが多い。

金融業界からマーケティング業界への転身

初芝
たかやさんは今フリーランスマーケターとして活躍していますが、学生時代からマーケティングに興味があったんですか?
たかや
いえ、もともとは全然興味ありませんでした(笑)
それより、お金にまつわる仕事をしたいと思っていましたね。中学・高校の頃は公認会計士や税理士を目指してました。
ただ大学に入ってからは、社会のお金を動かしたいという理由に変わって。
それで新卒ではリース系の金融機関に入社しました。
初芝
全然違う業界ですね!
実際入社してみてどうでしたか?
たかや
いやー、想像以上に面白くありませんでしたね(笑)
ほぼほぼ上の意向に従うという感じの仕事で。
リースだと同じ会社との付き合いが多いんですね。
だから、業界的にも新しいこと、チャレンジングなことはしない。
たかや
就活中は結構魅力的に見えていたんですよ。
航空会社に飛行機を貸したり、貿易会社に船を貸したり、ビルも貸したりとスケールの大きい仕事をしているので。
でも、そういうのは専門としてやるものだから、入ってすぐにできるものではないと知って。
たかや
結局、僕がやっていたのはコピー機や工作機械の営業がほとんどでした。
しかもルートで、決まったものを下すだけ。先輩のルートを引き継ぐだけ。
そのうち、自分で「何をやっているかわからない」状態になって。
それで一年間勤務したのち、次の会社であるSEOツール開発会社に転職しました。
初芝
全くの異業種に飛び込んだんですね!
ちなみに、マーケティング業界って未経験だと比較的難しいイメージありますけど、何か勉強しましたか?
たかや
いえ、第二新卒枠で入れたので特に勉強はしてませんでした。
でも、この選択は正解だったと思います。
今フリーランスになれたのも、間違いなくこの会社に入ったからなので。
初芝
新卒カードはやっぱり強力ですね…!

現場でマーケティングを学びつつ、自身でも月50万円稼ぐサイトを作成

初芝
入社してからはどんな仕事をしていましたか?
たかや
まずは営業をしていました。
で、慣れてからはコンサルディレクションを。
初芝
具体的にはどんな業務でしたか?
たかや
オウンドメディアの新規作成から既存の改修をしたりしていましたね。
戦略策定、KPIの設定とかをしながら、運用の仕方についてディレクションをするという。
軌道修正やアクセルをつけてあげて、最終的にはディレクションはいらなくても自走できるように手助けすることをしていました。
初芝
それ、めちゃくちゃマーケティングのスキル身に付きそうですね…!
自分のサイト運営にも役立ちそう。
たかや
そうですね。
実際に自分でもアフィリエイトサイトを始めたところ、月30~50万の収益が出るようになりました。
初芝
凄っ!

フリーランスデビュー。エージェント経由で仕事を獲得

初芝
会社員からフリーランスになる転機はなんだったのでしょう?
たかや
いきなりフリーランスにならず、業務委託の期間がありました。
というのも、Airbnbのゲストハウスを自分で運営し始めていて、時間の自由が欲しかったので業務委託契約にしてもらったんですね。
海外旅行者を無料で泊めるカウチサーフィンというサービスが好きだったので、それを仕事にしたくてAirbnbを使ってゲストハウス・シェアハウス・訪日観光客向けの書道教室の運営をしていました。
初芝
会社員時代から個人事業主として活動していたんですね!
たかや
でも、すぐに規制がかかって事業としてできなくなりました。
そこで、正社員に戻るかフリーランスになるかの選択になったんです。
それでフリーランスとなる決断をしました。それが2018年の初めですね。
初芝
フリーランスになってからはどうやって仕事を探していました?
たかや
初めはCARRY MEというエージェントサイトを使っていました。
当時はフリーランスエンジニアのエージェントは多かったんですけど、非技術職、例えばマーケッターや経理などのエージェントは珍しかったんですね。
それで登録者も少なかったから、すぐに三社から依頼が来て。
初芝
凄くニーズがあったんですね!
ちなみにどういう案件でした?
たかや
個人のパーソナルトレーナーと個人のマッチングサイト、男性用化粧品のオウンドメディア、理系院生と企業担当者のマッチングサイトの三つですね。
業務で言うと、オウンドメディアの立ち上げが二つと、制作体制の整備が一つです。
たかや
制作体制の立て直しや、SEO中心からSNS中心へのシフトをしたり。
また、PVは取れてるのに内部施策ができてなくてCVを取れていない問題の解消など、様々取り組んできました。
入り口から出口まで全部対応できるので、お客さんの課題に合わせた施策をその都度行う感じです。
初芝
まさにプロフェッショナルですね…!
たかや
この領域をずっとやってきたので(笑)

フリーランスマーケターになる最短距離とは?

初芝
それにしても、フリーランスマーケターって珍しいですよね。エンジニアやデザイナー、ライターに比べてなかなか見ない印象です。
でも、最近はちらほら「WEBマーケターになりたい!」という声を耳にきます。
たかやさんが思う、フリーランスマーケターへの最短距離はどんなものでしょうか?
たかや
1.専門を決める
2.会社に入る(1年以上)
3.自分でやってみる
というステップを踏むのがいいと思います。
たかや
中でも、会社に入るというのが特に大事ですね。
エンジニアの場合、技術があればフリーでもWEB制作はできると思います。
でも、マーケターはデータがないと何もできないんですよね。
個人だとせいぜい数万PVですし。予算もほとんどない。
たかや
それよりも、「企業の力を使って数百万PVのサイトを予算持って運用する」という経験が大事ですね。
限られた予算を使って数値改善にコミットする。これがマーケターの仕事ですので。
ただ、この「一回企業へ入らなければいけない」というのがフリーランスマーケターにとって参入障壁になっている現状はありますね。
初芝
豊富なデータとリソースを使って仕事できるのは企業の醍醐味ですよね。
マーケターだとその重要性が他よりも大きそう。

マーケターとしてのキャリアの積み方は?

初芝
ちなみに、たかやさんはもう一度企業就職することは考えていますか?
たかや
考えていますね。自分のできることの幅を広げたいので。
今はSEO集客でのコンテンツマーケティングに特化しているんですけど、マーケターって色んな武器を持っているのが理想なんです。
特にSNSや動画系、リスティング、クリエイティブとか、掛け算が必要になってくる。
たかや
WEBマーケターというとSEOのイメージが強いと思うんですが、それは一つの手段に過ぎないんですね。
会社の規模間や立ち位置、業界の成長感とかによって、方法が変わってくるんです。
なので、お客さんに応じて「これが最適な方法ですよ」というのを提示できるようになりたくって。
そのためにはまた就職して勉強するのもありだなと考えています。
初芝
たしかに、一つしか手段を持っていないと視野狭窄になりますよね。
「ハンマーしか持っていなければすべてが釘に見える」と言いますけど、そんな状況になりかねない。
そうならないためには、企業での現場経験を重ねて着実に手札を増やしていくのがいいということですね。
たかや
キャリアの積み方としては、フリーランスと会社員を繰り返してスキルアップするのが一番いいと思うんです。
予算がないとできない仕事を企業で経験して、その知見をフリーランスとして色々試して、また伸ばしたいスキルを伸ばして……と。
こうしたサイクルが長く戦っていくのに必要だと思いますね。
初芝
なるほど…。
マーケターとしてニーズがあるのはどんな人でしょうか?
たかや
一通りできるマーケターですね。
LPやメディア制作から入って、コンテンツ作成やSNS施策などの運用とマーケティングまで回せるのが一番いい。
だからフリーランスマーケターを目指す人は、制作から入るのもありだと思いますね。
初芝
制作から制作後までできるとバリュー高いというの、本当にわかります。
実は、僕ら東京フリーランスもフリーランスを集めたWEB制作プロダクションを近日発表する予定なのですが、 全く同じ発想ですね。
チームを組むことで制作から運用まで請け負って価値を発揮していくという事業です。
これがお客さんにとっても価値があるし、事業としても安定性あるかなと。
たかや
それが一番いいと思います。
「作って納品して終わり」を繰り返してるだけだと、なかなか自由にはなりづらいです。
僕は台湾に腰を据えてリモートワークしていますが、そういうのもできませんし。
一つの案件で終わらせず、「これを取ったら長くできる」というのを狙って営業していくのが大事ですね。
初芝
LTV(顧客生涯価値)を意識した営業が大事というの、フリーランス全般に対して言えそうですね。

マーケティング会社に転職するなら機能会社が狙い目!

初芝
ちなみに、未経験からマーケターへの転身は難しいですか?
マーケティングって実践してなんぼの世界だから、未経験だと難しいのかなと。
たかや
全然そんなことないですよ!
事業会社ならともかく、機能会社なら入りやすいです。
初芝
そうなんですね!
事業会社と機能会社のマーケターってどう違いますか?
たかや
事業会社はメインの事業があって、それを伸ばすためのマーケターが採用されます。
軸となる事業があって、その周りに営業や経理、マーケティングといった機能があるイメージです。
事業会社では経験ある即戦力の人材が重宝されますね。
たかや
一方、機能会社とは特定の業種を専門に請け負う会社のことです。分かりやすい例であげるならば、営業代行や税理士事務所などがそうです。
そして最近はWebマーケティングの機能会社がめちゃくちゃ増えていて、人が足りていないんです。
なので未経験でも入れることがあります。
たかや
それに、最近だとWEB広告やマーケティングにかかる予算が増えているのも追い風です。
SEOやリスティング広告やSNS運用とか、色んな専門に特化してる会社が増えているんです。だから、人が足りてない。
実際に、Greenとか見るとマーケティング系の仕事が増えているのがわかります。
初芝
なるほど…。
WEBマーケターに転身したいという人は、未経験募集している機能会社に応募するのがよさそうですね!

WEBディレクターから見た「雇いたいライター」とは?

初芝
ちょっとここからは目線を変えて、WEBライターについて話を伺おうと思います。
たかやさんはWEBディレクターという立場から色んなメディアでライターを採用してますよね。
ライターを雇う時の基準はどんなものでしょう?
たかや
僕がいつも見ているのは、専門性とライティング経験ですね。
そのオウンドメディアの領域における職種・業種の経験があるかと、ライティング経験があるか。
感覚値、6:4くらいで見てます。
初芝
ライティングより専門知識の方が大事ですか?
たかや
全然専門性の方が大事ですね。
ライティングはいくらでもスキルがつきますからね。
書いて行けばうまくなりますし。
たかや
でも、専門的な話は一朝一夕じゃ身につかないです。
最近はネットに書いてあることだけじゃSEOで上がらなくなってきています。
現場だからこそ読み取れるニーズとか、検索では見えてこないニーズを拾えることが大事になっているんです。
たかや
逆に、その隠れたニーズを拾えないようなライターだと、他の誰でもいいということになります。
検索上位10ページみていい感じにまとめるとか誰でもできますしね。
ググるだけでは見えてこないニーズを掴んでいたり、キーワードに対して検索意図を深く読み取れる力を持っていることが大事です。
初芝
その、「他の誰でもいい」というのは、ライター単価とも直結しそうな話ですね。
代替可能性が高いと単価も自然と下がりますし。
たかや
本質はそうですね。でも、ここを抑えていない人が多いなという印象です。
よくネットで「単価交渉のノウハウ」的な話を見るんですけど、ライター側の都合しか押し付けてないものが多いですね。
でも、実際に決めるのは発注者なんですね。予算握ってるのは発注者ですし。
たかや
限られた予算で結果を出さなければいけない以上、「5円かかるって言うんだったらこっちでいいや」という意思決定は当然起こります。
誰でも書ける内容しか書けない人はたくさんいますし。
だから、小手先の文章が上手だから単価上げるとかは絶対ないですね。
初芝
厳しい…。けど、リアルですね。
僕もライターやディレクターをしていますが、全く同じ感覚があります。
初芝
となると、新卒フリーランスライターは厳しいですか?
たかや
正直厳しいですね。
色んな会社があるからマッチするところもあるとは思いますが、僕がいたところではそういう人は切ってましたね。
「やる気があるのでなんでもやります!」っていう人はいらないですね。
初芝
これはショックを受ける人多そう…。

稼げるライターの条件とは、専門性・希少性・依存性

初芝
ちなみに、高単価だった人にはどんな人がいましたか?
たかや
僕が過去に依頼して高かったのは、弁護士・税理士・医者ですね。
そういう人って代わりいないですから。
たかや
ライターは本業にするより、他に本業をやりながら副業にする方が単価は上がりますね。
稼ぐだけなら月50本納品するとかやれば稼げますけど、消耗しますよね。
初芝
たかやさんが考える「稼げるライターの条件」はどんなものでしょうか?
たかや
専門性・希少性・依存性ですね。
どれだけ専門知識を持っているか、どれだけ少ないか、その人にどれだけ依存しなければいけないか。
この三つを満たしていると僕らも予算を割きやすいです。
例えば、国家資格を持っている人はその典型です。
僕は今、元外壁塗装職人のライターさんに依頼しているんですが、とてもいい記事を書いてくれています。

たかや
ライターとしてやっていくなら、専門性・希少性・依存性という三つの観点からキャリアを積むのがいいと思いますね。
ライター系のノウハウはライター側からの話が多いです。
それよりも、ディレクション側の「報酬ってこうやって決まっているんだ」という発想を持つのが大事です。

ライター収入の上げ方について、たかやさんが発注者視点で解説している記事です。
【発注側の視点で解説】Webライターとして収入を上げる6つの方法|あなたに依頼するメリットは何?

初芝
予算を持つ側の立場で考えるというの、本当に大事ですよね。
法人営業では基本の考え方ですが、フリーランスだとその発想を持っている人は少ないように思います。
その意味で、たかやさんの意見はライターにとって非常に参考となる話だと思います!

フリーランスへのメッセージは、「インフルエンサーに騙されるな!」

初芝
最後に、フリーランスになりたい人へのメッセージを頂けますか?
たかや
インフルエンサーに騙されるな、と言いたいですね。
あれもWEBマーケティングの一つなので。
自分の利益のために人を誘導しようとするポジショントークが入ってきますから。
初芝
たしかに、「みんなフリーランスになるべき!若いうちにリスクを取れ!会社を辞めろ!」みたいなの多いですよね。
たかや
「フリーランスになる」という目的を達成するだけならそれでもいいんですけどね。
たしかに、辞めたら誰でもその日からフリーランスですし。
でも、長期的に安定して稼ぐということを目指すのはまた別かなと。
初芝
地に足着けてキャリア積むの、本当に大事ですよね。
僕らも「東京フリーランス」と名乗りながらも、未経験の人には就職することをよく勧めています。
一発逆転なんかないんだから、地道に勉強したり就職したりしてキャリアを積んでいくのが大切だと。
フラットに発信しようとしたら、どうしてもそういった地味な王道の話になってしまいます。
たかや
綺麗な言葉に惑わされず、しっかりとキャリアを積んでいくのがいいですね。
フリーランス煽りする人はフリーランスの良いところばかりを伝えますが、責任を取ってはくれませんし。
たかや
それで言うと、「誰にも拘束されない」「指示されない」とかを目指してフリーランスを目指すのもダメですね。
フリーランスで働いていこうとしたら、絶対に対法人の仕事は出てきます。
そこでは絶対に指示されますから。
たかや
あと、最近よく見る「チャレンジが大事、失敗してもいい」というのも危険だなと思います。
個人事業主はプロなので、請け負った仕事をしっかりやりきるのが大事。
フリーランスは即戦力じゃないといけないので。
たかや
特に、僕はマーケターで責任を取る立場にいるので、「失敗してもいいや」精神の人に依頼をしたくはないですね。
挑戦とか言ってないで、とにかく淡々と結果を出すしかない。
「こういうことやってみたいんです」と言うのは結果を出してからですね。
フリーランスを目指す人は、まっとうにキャリアを積んで、目の前の仕事を確実にこなすことに注力するのがいいと思います。
初芝
これまでのインタビュー中、一番スパッとした意見かもしれません(笑)
でも、地に足着けてまっとうにやっていくしかないってのは本当にその通りだと思います。
本日はありがとうございました!

初芝もライターをしていますが、「単価を上げたければ発注者視点を持つべし」という話には首が折れそうなくらい同意しました。
初芝の目から見たライター業界の現状や、「ライターは稼げる?」問題への回答については、YouTubeの東京フリーランス公式チャンネルで語っています!
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