こんにちは、デイトラ情報局です!
今回は、デイトラAI業務活用コースのリリース前夜に開催されたウェビナー「現役の専門家に教わる AI×業務活用の今 〜広報&マーケティング編〜」のイベントレポートをお届けします。
当日は110名以上が参加。AI×マーケの最前線で活躍するプロ2名をゲストに迎え、約2時間にわたるパネルディスカッション+質疑応答で、現場のリアルな話が飛び交いました。
この記事では、当日の議論を再構成してご紹介します。
- AIでマーケ現場の「分業」が崩れはじめている話
- 現役プロの具体的なAI活用フロー(広告レポート自動化・ヒートマップ分析ほか)
- AI時代に単価を上げる提案のコツと、人に残る価値
登壇者紹介
豊藏翔太さん(ゲスト講師/マーケ戦略・SEO)
シンクムーブ株式会社 代表取締役。「SEO Japan」を運営するアイオイクスで大手企業向けWebコンサルティング事業責任者を務めたのち、2024年にシンクムーブを創業。AI・SEO・アクセス解析を軸にしたインハウスマーケティング共創支援を展開しています。著書に『AI時代のSEO戦略』。AI×マーケ実践コミュニティ「aimark」共同運営。
X: @shotatykr
名古屋彩美(あやみ)さん(ゲスト講師/マーケティング)
フリーランスマーケター。広告代理店でWebマーケコンサルを経験後、EC関連企業、急成長SaaS企業でマーケティングに従事し、独立。広告運用・AI活用支援・コンテンツ制作を幅広く手がけています。AI×マーケ番組「ジェネトピ」共同ホスト、「aimark」共同運営。
X: @ayami_marketing
初芝賢(司会/デイトラ共同創業者)
デイトラのマーケティングを統括。今回のAI業務活用コースの企画担当として、当日は司会・モデレーターを務めました。
広報・マーケティングの仕事は変わりつつある?
最初のお題は、AIが現場に入ってきたことのインパクトについて。豊藏さんは「変化はめちゃくちゃ大きい」としたうえで、現場で起きている構造変化をこう説明します。
これまで「戦略→設計→制作→運用」と分業していた仕事が、上流を担える人がAIで実装まで巻き取る形に変わりつつあるということ。豊藏さん自身も「前だったら人にお願いしていた業務を、自分でやっちゃおうかなというケースがすごく増えた」そうです。
あやみさんも広告運用の視点から、この変化に同意します。
初芝さんはこれを受けて、「小さいチームで全部回せるなら、ブランドメッセージをぶらさずに発信できる」と補足。チャンネルごとにチームが分かれてブランドの一貫性が崩れる、というマーケあるあるの課題が、AIによる少人数体制で解消に向かうという整理です。
さらに議論は「提案の価値」へ。以前は事例記事1本に数万円かかり費用対効果を問われていたのが、今は原稿さえあれば10〜15分で作れてしまうため、「まず作りましょう」と提案してすぐ実行できるように。パッと提案してパッと実行できるマーケターの価値がAIによって上がっている、という話で盛り上がりました。

現場で、AIを実際どう使っている?
続いては具体的な業務フローの話。あやみさんの広告運用は、モニタリングがほぼ自動化されています。

さらに、Microsoftのヒートマップツール「Clarity」をMCPでClaudeに接続したLP分析のデモも披露されました。レイジクリック(イライラした連打)などの問題行動を起こしたユーザーのセッション録画をAIに選ばせて、そこから改善ポイントを洗い出させる——今までセッション録画を1件1件目視していた作業が、一連の流れで終わるようになったそうです。
初芝さんは「マーケターの仕事は収集・分析・施策の3つ。かつては分析こそがマーケターの花だったが、そこが誰にでもできるようになった」と指摘しつつ、こう付け加えます。
一方であやみさんは「どの軸で見るべきかを与えたほうが、いいアウトプットが出る。答えにたどり着く速さは、やってきた人のほうが早い」と、経験値が不要になったわけではないことも強調しました。
工数の変化も具体的で、LP改善の分析〜提案書作成が「集中して丸1日かかっていたのが、1〜2時間で終わる」(あやみさん)。豊藏さんは「アナリストに依頼していた分析を自分ひとりで回せるようになった。読むだけの定例レポートの価値は下がり、その場で仮説を検証するアドホック分析の価値が上がった」と語りました。
明日から真似できる、おすすめのAI活用法は?
3つ目のお題は、参加者が一番気になる「具体的に何を真似すればいいか」。3人からそれぞれ実践的なテクニックが共有されました。

①案件フォルダ×タスク管理ツール連携(初芝さん)
案件ごとにフォルダを作り、議事録・提案・進行状況を整理したうえで、Claude Codeとタスク管理アプリ(Todoist)を接続。「このプロジェクトの進行どうだったっけ?タスク化が必要なものある?あったら入れておいて」と、AIと壁打ちしながらプロジェクトマネジメントを回し、「覚えなくていい」状態を作る使い方です。
②会議直後にAIと即タスク処理(あやみさん)
タスクを溜め込まない「AI前提の働き方」への転換。「これからは速いのが当たり前になる。今までのスピード感だと遅いと思われる時代が来る」という危機感も添えられました。
③レポートはHTMLで出力する(豊藏さん)
データをためたうえでレポートをHTML形式で出力させると、Claudeのアーティファクト機能で見やすく表示できるというTips。「会社のブランドカラーに合わせれば、お客さんからも凝って見える」という実利つきです。
質疑応答から: 皆さん何に課金してる?
2人とも共通して課金しているのはChatGPTとClaude(+Notion AI)。「コンテキストを読み込ませて使う働き方が前提になっているので、Claude CodeかCodexのどちらかになりがち」(初芝さん)。Geminiについては「ハルシネーションが多めで分析は苦手な印象。文章生成では好みが分かれる」という評価でした。
AIに任せられる仕事、人にしか残らない価値とは?
4つ目のお題は、参加者の関心が最も高い「仕事はどうなるのか」問題。豊藏さんの整理が印象的でした。

一方で人に残る価値として挙がったのは、コミュニケーションや場の空気といった身体性・情緒的価値。そしてあやみさんは、AIを使いこなす前提での人材評価の変化を指摘します。
採用市場の変化もリアルでした。豊藏さんによると、「施策の専門性よりも、任せたらちゃんとやってくれそうという期待感のある人なら、平均年収に上積みしてでも欲しい」という企業が増えているとのこと。初芝さんも「笛を吹かなくても踊ってくれる人が欲しい、と経営者に言われた」というエピソードを紹介し、一周回ってソフトスキルの重要性が上がっていると締めました。
単価を上げる提案のコツ
「AIでできるなら安く」と言われて疲弊しているという質問には、実践的な回答が集まりました。あやみさんは「記事1本の依頼を『AIを使って10本作れる仕組みにしませんか』と、AIがあるからこそできる施策(A´)に広げて提案する」。初芝さんは「作業を請け負うのではなく、御社の社員がAIでできる仕組みを導入します、削減できる外注費の3分の1でやります、と経済合理性で交渉する」という型を紹介しました。
これからの時代に身につけたい”考え方”とは?
最後のお題は、マインドセットの話。豊藏さんが挙げたキーワードは「反脆弱性」です。

象徴的だったのが、バナー制作の例。画像生成AIの登場で「バナー制作の仕事はなくなる」と言われましたが、実際には「AIで複数クリエイティブを量産する仕組みを作った人」にむしろ仕事が集まった——「デザイナーの仕事がなくなっても、デザインで培ったスキルで明日から何をやるか、と1個上の視点で考えられることが大事」という話です。
あやみさんの回答は対照的で、「今を生きればいいんじゃない?」。
初芝さんは「フリーランスは市場の変化に敏感に、その時々で求められる場所でバリューを出す思考が身についている。キャリアの方向性は3つくらい考えておくといい」とまとめました。
質疑応答ハイライト
2時間のウェビナーでは質問も多数寄せられました。一部を抜粋してご紹介します。
マーケの知識もAI活用力もあるけど実績がない。どう仕事を取る?
豊藏さん「一回会社に入って実務でインパクトを出すのが結局近道」、あやみさん「案件マッチングサイトでAIを使って応募数を10倍にする」、初芝さん「既存の信頼がある相手に『やらせてください』と提案する」。三者三様ながら、共通するのは「何にせよ実績を作りに行く」という結論でした。
AI時代に避けたほうがいい案件は?
豊藏さんは「お金になるけど積み上がらない仕事」と明確に回答。スキル・実績・信頼のいずれかが積み上がる仕事を選ぶべきで、「手作業テンプレ案件はその時お金が良くても、なくなったときにスイッチできない」と警鐘を鳴らしました。
セキュリティ対策は何を気をつけている?
「顧客の個人情報など、ヤバめの情報はそもそも入れない」(あやみさん)が大原則。加えて初芝さんから「無料版チャットアプリは学習がデフォルトオンの場合があるので設定を確認する」という注意点が共有されました。
デイトラAI業務活用コース、ついにリリース

ウェビナーの締めくくりには、この日の深夜0時にリリースされたデイトラAI業務活用コースが紹介されました。
- 登壇した豊藏さん・あやみさんを含む、各業務の現役プロが作った50講義以上の実践カリキュラム(マーケティング/デザイン/バックオフィス)
- AI基礎編つきで、AIエージェント・MCP・APIなどの土台から学べる
- AI活用コンテストやAI最新ニュースライブなどのライブイベントも企画中
- 教材・アーカイブは無期限で見返し可能
- 価格は税込137,500円。法人研修や他社AI講座の相場からすると異例の価格設定
さらにリリース記念として、7月31日までの早割で1万円オフで受講できます。
「AI副業で楽して稼ぐ」系の講座ではなく、自分の業務・仕事の幅をAIで広げていきたい人のための、ガチの実務コースです。今日の登壇者たちの現場ノウハウを体系的に学びたい方は、ぜひチェックしてみてください。
まとめ
2時間を通じて見えてきたのは、「AIで仕事がなくなる」という漠然とした不安への、現場からの具体的な答えでした。
- 分業は崩れ、上流×AIで巻き取れる人に仕事が集まっている
- 分析・レポートは自動化し、提案と実行のスピードが価値になった
- 「人間+AIの合算能力」と、責任を取って前に進めるソフトスキルが評価される
- 1本足で立たず、軸1本+柔軟な選択肢で変化に備える
デイトラちゃん