こんにちは、デイトラ情報局です!
今回は、デイトラAI業務活用コースのリリースに先がけて開催されたウェビナー「現役の専門家に教わる AI×業務活用の今 〜デザイン&バックオフィス編〜」のイベントレポートをお届けします。
ゲストは、AI×デザインの第一人者・川合卓也さんと、デイトラCFOとしてバックオフィスのAI化を実践する船越良太さん。約2時間のパネルディスカッション+質疑応答は、デザインと経理という一見遠い2領域が「同じ結論」にたどり着く、示唆に富んだ内容でした。
この記事のポイントはこちらです。
- デザイン初稿が「3日後」から「会議中」に変わったワークフロー革命
- 振込・仕訳・OCR——バックオフィス業務の95%が自動化できる時代の実演デモ
- 「消費されるデザイン」と「資産になるデザイン」の見極め方
登壇者紹介
川合卓也さん(ゲスト講師/デザイン)
SHIFT AI AX戦略部 デザイン部門責任者 兼 コミュニケーションデザイン部 部長。ベイジ AIデザイン顧問。デザイナー歴14年。AIとデザインを軸に発信・登壇・研修・教材開発を手がけ、著書『AIでゼロからデザイン』は発売1週間で重版。Xフォロワー4万人超。
X: @kawai_design
船越良太さん(ゲスト講師/バックオフィス)
デイトラCFO。7年間にわたり会社の立ち上げから財務・法務等の統括、バイアウトまでを経験。現在は税理士法人を中心に、請求・会計業務へのAI導入を現場目線で支援しています。
X: @ryota_funakoshi
初芝賢(司会/デイトラ共同創業者)
デイトラのマーケティングを統括。AI業務活用コースの企画担当として司会・モデレーターを務めました。
デザイン&バックオフィスの仕事は変わりつつある?
最初のお題から、川合さんの答えは明快でした。
象徴的なのがワークフローの変化です。以前は「ヒアリング→Figmaでカンプ作成→3日後に初稿→すり合わせ」だったのが、今はクライアントの許可を得て会議を録音し、そのデータをAIに渡せば議事録・企画書・要件定義書からプロンプトまで一気通貫。会議中にUIを見ながら合意形成できるので、「初稿まで3日」が「0分」になったといいます。

さらに川合さんは、AIで作ったWebサイトのテンプレート集を画面共有しながら「コードは資産になる」と強調します。

一方の船越さんは、バックオフィス側の現状をこう語ります。
だからこそ、「請求書はここに入れてください、あとはAIが振込までやります」という仕組み=インフラを作れるバックオフィス人材が生き残るという整理。フリーランスに身近な例として、契約書チェックの精度がこの半年で劇的に上がり、「ここが不利だから相手にこう返しましょう」と赤ペンまで入れてくれるという実用例も紹介されました。
現場で、AIを実際どう使っている?
続いては具体的な業務の中身。デザイン側の川合さんは「グラデーション」という言葉で、AIと人の分担を説明します。
ここで示されたのが「消費されるデザイン」と「資産になるデザイン」という整理です。

広告バナーや記事の図解・サムネなど、どんどん更新して消費されるデザインはAIで量産してPDCAを高速に回す。一方、ロゴやコーポレートサイトなどのビジュアルアイデンティティは「長く使わないと意味がないデザイン」なので、人が慎重に判断すべき領域。ロゴを急に変えてファンの猛反発を受けた海外アパレルブランドの失敗例も紹介され、「AIは説明はできても責任を負えない。責任+説明がセットだから、デザイナーが必要」という核心的な指摘がありました。
そしてバックオフィス側では、船越さんが自作の「振込AI」のライブデモを披露。参加者の目の前で、紙の請求書が振込データに変わっていきます。

- 紙の請求書をスキャン→AIが金額・口座情報を読み取り
- 画面上で元データとAIの読取結果を並べて人が確認するだけ
- ワンクリックで全銀フォーマットの振込データを生成→銀行にインポートして完了

技術的なポイントはClaudeとGeminiで二重にOCRさせる裏技。それぞれ精度99%なら、2回通せば理論上ミスは1万件に1件になり、手書きの請求書までほぼ読み取れるとのこと。「OCRのおすすめソフトを聞かれたら『実はAIでできますよ』と言うだけで商談でウケる」という営業トークまで飛び出しました。
明日から真似できる、おすすめのAI活用法は?
「1つ持ち帰るなら?」というお題への回答も実践的でした。
①プロンプトを1ファイルにまとめて画像を一括生成(川合さん)
noteの記事に使うサムネや図解のプロンプトを、区切りをつけて1つのテキストファイルにまとめておき、画像生成AIにまとめて渡して一括生成するテクニック。「いきなり画像生成せず、1回プロンプトをかませるとプロンプト自体が資産になる」のがポイントで、当たった広告のプロンプトをアレンジして横展開する、といった使い方につながります。アートボード型で修正しやすい「Lovart」、広告出稿までできる「Omneky」などのツールも紹介されました。
②入力業務は全部AIに渡す(船越さん)
レシートをAIに解析させて家計簿づけ、freeeへの請求書データ入力、ブラウザ操作系AIによる予約作業——「面倒くさくて誰もやりたがらない入力業務」こそAI化の第一候補という考え方です。
会場からの質問: どのAIに課金すべき?
2人の回答は「年間契約はせず、月ごとに乗り換えるくらいのノリでいい」「ツールから選ばず、何をしたいかから逆算する」。1つだけ選ぶならChatGPTかClaude、という点でも一致しました。
AIに任せられる仕事、人にしか残らない価値とは?
川合さんの答えは、突き詰めると「人が人であること」。

「私が話しているのが実はロボットでしたとなったら冷めますよね」という例え通り、プレゼン・接客・発信といった「誰がやるか」が価値になる仕事は残る。だからこそ「発信ほどAIで自動化しないほうがいい」という逆説的なアドバイスも印象的でした。
船越さんは、バックオフィス視点で「残る人」をこう定義します。
さらに実践Tipsとして、Claude Codeの設定ファイル(CLAUDE.md)に「同調するな」「常に目的に最適化した出力をしろ」と書いておくと、AIが自分の意見を否定したり先回りした提案をしてくれるようになる、という具体的なテクニックも共有されました。
これからの時代に身につけたい”考え方”とは?
最後のお題で、川合さんが挙げたのは「目的」でした。

船越さんのメッセージはシンプルで力強いものでした。
議論の中では「ドメイン知識はサーフボード。AIという波に乗るための板であり、これまで学んできたことは無駄にならない」という共通見解も。船越さん自身、デザイナー出身の知識が経理ツールのUI設計に活きているそうで、「ドメイン知識がないとAIに的確な指示すらできない」という点で2人の意見は完全に一致しました。
質疑応答ハイライト
機密情報の漏洩リスクにはどう対策している?
川合さんは「個人情報はそもそも入れない教育+固有名詞を手動でマスキングしてから入力」が基本と回答(マスキングをAIにやらせては本末転倒)。船越さんからは「AIが外部にメールを送るような操作をする際は、必ず2〜3回自分に確認を取らせる設定にする」というプロンプトインジェクション対策も共有されました。
会社でCopilotしか使えないが、実務で通用する?
「モデル自体は同じなので単純なチャット用途なら精度は変わらない」が3人の共通見解。ただし初芝さんから「セキュリティ重視ゆえに外部ツールとの接続・拡張性が閉じているため、ワークフローを抜本的に変える用途では差が出る」という補足がありました。
AIが高額になる未来にどう備える?
「無料・定額使い放題の今はボーナスタイム。いいモデルの課金格差は今後広がっていく」という前提で、船越さんは「今のうちにAIを使い倒して稼ぎ、AIが高くなっても雇える資産を築いておく」ことを勧めました。
デイトラAI業務活用コース、7月13日リリース

ウェビナーの最後には、登壇者2人がカリキュラムを手がけるデイトラAI業務活用コースが紹介されました。
- 川合さん(デザイン編)・船越さん(バックオフィス編)に加え、マーケティング編も現役プロが直接制作した50講義以上の実践カリキュラム
- 生成AIの仕組み・MCP・APIなど、ツールが進化しても使える土台から学べるAI基礎編つき
- AI活用コンテストやAI最新ニュースライブなど、毎月のライブウェビナーも予定
- 受講後もアップデート教材・アーカイブを無期限で見返し可能
- 価格は税込137,500円。2時間30万円が相場のAI研修市場では異例の価格設定
7月31日までの早割で、さらに1万円オフで受講できます。
まとめ
デザインとバックオフィス。扱う対象は違っても、2人のプロの結論は驚くほど重なっていました。
- 作業はAIへ。人には「仕組みを作る側」「判断し責任を取る側」の仕事が残る
- プロンプトもコードも、貯めれば資産になる
- 機能的価値ではなく、情緒的価値=「あなただから頼みたい」を育てる
- AIの使い方より先に、自分の仕事の目的を明確にする
デイトラちゃん