クライアントから「AI対策をしたいんだけど」と相談されて、何を答えればいいのか分からず困ったことはないでしょうか。
LLMO対策とは、AIの回答で自社やサービスが適切に紹介・参照されるよう、Web上の情報とその伝わり方を整える取り組みです。
この記事では、LLMOの基礎、SEOとの違い、押さえるべき5つのステップ、フリーランスが提案できること、そして成果の期待値の伝え方までを、動画の流れに沿って解説します。
解説するのは、SEO・LLMOの伴走支援を手がけ、『AI時代のSEO戦略』の著者でもある豊藏翔太です。聞き手はデイトラの初芝賢が務めています。
・LLMOとは何か、なぜ今注目されているのか
・SEOとLLMOの違いと、LLMOを「ブランド戦略」と捉える考え方
・見つけられる・理解される・信頼される・語られる・観測できるの5つのステップ
・ライター・デザイナー・Web制作者がLLMO対策として提案できること
・「やれば必ずAIに推薦される」と言わないための、成果の期待値の伝え方
Google検索をしなくなったのに、SEO対策の重要性はむしろ上がっている
動画は、聞き手の初芝の「ぶっちゃけ最近、Google検索ってしなくないですか?」という問いかけから始まります。
広告も出ないし早いので、ついAIに聞いてしまう。そんな中でSEOを提案するのはしんどくないか、という率直な質問です。
豊藏は「確かに検索する人は減っています」と認めたうえで、SEO対策の重要性自体は、むしろ上がっていると答えます。
理由はシンプルです。
人間は検索をしなくなりましたが、AI自体はGoogle検索を使って情報を集め、回答を出力しています。
そのため、AIに推薦してもらうためには、結果的にSEO対策が必要になります。
そして、このようにAIに推薦してもらうための対策が「LLMO」と呼ばれ、今注目を集めています。
私たちがAIに質問しまくっているということは、それだけAIに推奨してもらうことの重要性が上がっているということです。
Web系の仕事をしている人にとっては、絶対に聞いておくべき話だといえます。
ChatGPTやClaudeなどの大規模言語モデル(LLM)の回答で、自社やサービスが適切に紹介・参照されるように情報を整える取り組みです。動画では「AIに推薦してもらうための対策」として紹介されています。
LLMOとは?AIの回答で自社が適切に紹介されるよう情報を整える取り組み

豊藏は、LLMOを次のように定義しています。
要するに、AIに推薦してもらうために情報を整えましょうという話です。
AIの回答には「会社・サービスの言及」と「ページの引用」がある
動画を見ている人の中には、会社の支援をしている人、マーケターとして活動している人、Web制作をしている人も多いはずです。
そうした皆さんの会社をAIで調べたときに、「この会社はこういうところが強いです」とAIが推薦してくれるようになっています。
それ以外にも、AIが人間の代わりに裏でWebサイトを調べ、「この会社はこんな制作実績があります」とページを引用してくれるのを見たことがあるのではないでしょうか。
スライドでは、この2つを分けて整理しています。
| 種類 | 回答の例 | 中身 | 見るポイント |
|---|---|---|---|
| 会社・サービスの言及 | 「○○社は採用サイトの制作に対応」 | 自社の名前や特徴が、回答の中で紹介される | 何の相談で、どう説明されたかを見る |
| ページの引用 | 「参考:○○社の制作事例ページ」 | 情報の根拠として、自社ページのリンクが付く | どのページが、何の根拠に使われたかを見る |
会社が紹介されることと、ページが引用されることは、別に見るのがポイントです。
以前なら自分で検索して調べていたことを、今はAIがいろいろなWebサイトを見たうえで「どう書かれているのか」を調べてくれます。
そこでしっかり情報が伝わるように整えることを、LLMOと呼んでいます。
買い物やサービス選びに生成AIを使う人は24.6%

では、AIに紹介してもらうことにはどれくらい意味があるのでしょうか。
豊藏は、博報堂買物研究所が2026年6月2日に公開したデータを紹介しています。
2026年2月に全国の20歳〜69歳の2万人を対象に調べたところ、24.6%の人が、買い物やサービスを利用するときに生成AIを使うと回答しています。
スライドでは、たとえば次のような相談がAIにされている例が挙げられています。
- 「この機能は、何が便利?」
- 「候補の違いを比較して」
- 「自分の条件に合うのは?」
また、自社の顧客も使っているかは、問い合わせや商談で確かめることも添えられています。
体感では24.6%より多い。iPhoneの比較もAIに聞く時代
豊藏は、実際に見ている感覚では、この数字よりさらに多いのではないかと話します。
たとえば新しいiPhoneが出たとき、以前なら公式サイトを見て、自分で比較表を作ったりしていたはずです。
今はURLをポンとAIに投げて「この機能は何が便利なの?」「実際に何が変わったの?」と質問します。
話をしているうちに、気がつけばその商品のイメージもどんどんAIを通じて認識していく状態が増えています。
2024年、2025年、2026年と、ここ3年ほどで多くの人がこうした使い方をするようになった感覚があるそうです。
初芝も、スマホを買うときに「iPhoneとGalaxyのスペックの違いはどんな感じ?」と普通にAIに聞いていると応じています。
以前のSEOで考えると、「iPhone Galaxy 比較」のようなキーワードで比較サイトが出てきて、そこにアフィリエイトがあったりしました。
今は、AIが中立の立場で製品のスペックを比較してくれるようになったという印象だと豊藏は話しています。
動画内のスライドで出典として示されている調査です。全国20〜69歳の2万人を対象に2026年2月に実施され、買い物・サービス利用時に生成AIを使うと答えた人が24.6%だったというデータが紹介されています。
SEOとLLMOの違い|LLMOは「どう見られるか」を整えるブランド戦略

初芝は「AIに紹介してもらうために情報を載せることは、これまでのSEO対策でもやっていたのでは?」と質問します。
SEO対策とLLMO対策には共通する部分も多いはずですが、違いはどこにあるのでしょうか。
SEOの基本は「情報が見つかり、読める」こと
SEOをやったことがない人もいるかもしれませんが、SEOにはある程度の基本があります。
- 検索に登録される状態にする:Googleの検索にしっかり載る状態にする
- 必要なページへつなぐ:適切なページに内部リンクを張る。サービスが気になる人、価格が気になる人を必要なページへつないでいく
- 内容を正確に、分かりやすく書く:内容を正確に、間違いなく、キーワードを盛り込んで書く
スライドでも「SEOの基本は引き続き大事」とされています。
LLMOでは回答の中身、「何の会社と説明されるか」を見る
一方でLLMOで今主流になっているのは、生成AIに質問したときに自社の情報が正しく返ってくるか、何の会社だと説明されるかという「回答の中身」に注目することです。
スライドでは、見るべき点として次の3つが挙げられています。
- 誰に、何を提供するか
- 強み・対応範囲は何か
- 自社以外からどう紹介されるか
たとえば「デイトラ」と入れて調べたときに、
「Web制作者やフリーランスの人に人気のあるスクールです」
「自主的に学習ができて、買い切りで受けられるスクールなのが特徴です」
「アフィリエイトというより、受講生の口コミで人が集まっているので評判がいいです」
といった形で語られている状態が、LLMOでいう「うまく紹介されている」状態です。
LLMOはハックではなく「ブランド戦略」
SEOには昔から、どうしてもハック的なイメージがあります。
しかし豊藏は、LLMOを「どういう会社だと見られているのか、生成AIからどう見られているのか」というブランドの戦略として捉えていると話します。
スライドにも「僕は、誰にどう知られるかを考える『ブランド戦略』と捉えています」と書かれています。
初芝の「単に自社の情報を置いておくのではなく、どう見られたいかを考えたうえで、そう見られるための情報を設計するイメージですか?」という確認に、豊藏は「そうですね」と答えています。
自分では「うちはこういう会社だ」と思っていても、他人から見たらまったく違うイメージを持たれていたら、それはブランド戦略としてNGです。
もっと言えば、AIから見たときにあなたの会社がどう見られているかを整えていくのがLLMOだと豊藏は説明しています。
「宇宙最強のスクール」とサイトに書けば推薦される?
ここで初芝は、「デイトラは地上最強、宇宙最強のスクールで、フリーランスからめちゃめちゃ支持されています」とサイトに書けば、そう紹介してもらえるのか、と質問します。
豊藏の答えは「それはちょっと違いますね」。
自称するだけではダメで、第三者からどう見られているかも関わってきます。
そこで、LLMOをどんなステップで考えていけばよいのかが解説されます。
同じWebサイト内のページ同士をつなぐリンクのことです。動画では、サービスや価格が気になった人を必要なページへつなぐ仕組みとして、SEOの基本の1つに挙げられています。
LLMO対策の5つのステップ|見つけられる・理解される・信頼される・語られる・観測できる

豊藏は、LLMOには基本的に5つのステップがあると話します。
スライドでは、必要な仕事が「5つの状態」として整理されています。
| ステップ | 状態 | 中身 |
|---|---|---|
| 01 | 見つけられる | 検索やAIがページにたどり着ける |
| 02 | 理解される | 対象者・サービス・料金・対応範囲が分かる |
| 03 | 信頼される | 事例・実績・担当者・一次情報が確かめられる |
| 04 | 語られる | 自社以外の紹介や評価でも、特徴が伝わる |
| 05 | 観測できる | AIの回答・引用・訪問・相談を記録できる |
01 見つけられる
Google検索や、ChatGPT・Claudeなどで調べたときに、そもそもページがしっかり読まれるかどうかが「見つけられる」という段階です。
02 理解される
次に、読んでもらったページで、サービスにずれがなく理解してもらえるかという段階があります。
たとえばデイトラなら、どんな対象者向けのサービスなのか、料金はいくらか、対応している範囲はどこまでか。
「リアルのスクールではなく、Webのスクールです」といった点も含めて、正しく理解してもらうフェーズです。
03 信頼される
3つ目のステージが「信頼される」です。
デイトラであれば、受講者が実際にどう発信しているのかといった口コミがこれにあたります。
もちろんデイトラのWebサイトの中に「デイトラに入ったことで、こんな仕事ができるようになりました」「こういうふうに転職しました」といった実績があることも大切です。
さらに、デイトラ以外のメディアで「デイトラのおかげで、こういう仕事を受けられるようになりました」と第三者から言われているかどうかも大事になります。
要は、語られている情報がしっかり信頼されるかどうかという段階です。
地味で堅実なアプローチを積み重ねるしかない
ここで初芝は、先ほどの「宇宙最強」の例に戻って整理しています。
- 「理解される」の段階では、主張が誇張的すぎて「宇宙最強なんてないでしょ」となる
- 「信頼される」の段階では、宇宙最強にふさわしい事例や実績がなければ認めてもらえない
- 「語られる」の段階では、自社がいくら名乗っても、ユーザーや第三者機関が評価してくれていなければ認めてもらえない
つまり、誇張的なキャッチフレーズを自称するだけではダメで、具体的な実績を積み重ねたり、周りの人に推薦されるようなことをしたりする、地味で堅実なアプローチが必要だということです。豊藏も「その通りです」と答えています。
Webサイトにはたくさんの情報が出ていて、自分の名前や会社名を調べると昔からあるサイトも出てきます。
生成AIが処理できる情報量もどんどん増えています。
だからこそ、自分たちだけが「こういう会社です」と言うのではダメで、外からどう語られているのかをしっかり認識してもらうことが大事です。
昔の情報が残っていて、今の事業と違うことをAIが語るケースも
豊藏は、こんなケースもあると話します。
数年前はある仕事をしていたけれど、今はまったく違う事業をしている会社。
昔発信していた情報が残っていることで、今の取り組みがうまく伝わらず、AIが今の会社とは違うことを喋っているケースが実際にあるそうです。
こうした情報をきちんと整えていくのも、LLMOの大事な仕事です。
一昔前は「流入がこれくらいありました」と、PVがいくつあるかでWebの成果が決まっていました。
しかし今は、自社のサイトに来ていなくても、AIと壁打ちしているうちに「この会社がいい」と思うことがあります。
その意味でも、AIにどう語られているのかが非常に重要になっています。
05 観測できる:AIにどう語られているかを確認し、ギャップを埋める
初芝は、5つ目の「観測できる」について次のようにまとめています。
まず自社がAIにどう見られているか、どう語られているかを確認する。
目指すイメージやブランドとのギャップがあれば、それを埋めるコンテンツを追加する。
そもそもおすすめされていなければ、おすすめされるように第三者評価を高めたり、自社のコンテンツを充実させたりしていくという流れです。
「宇宙最強と書いておけばいい」という裏技・必殺技・チート技はない、というのがこのパートの結論です。
自社が直接見聞きしたり、実際に取り組んだりして得た独自の情報のことです。スライドでは、事例・実績・担当者と並んで「信頼される」状態をつくる要素として挙げられています。
LLMO対策としてフリーランスができること|ライター・デザイナー・Web制作者の提案例

LLMOの全体像を聞いた初芝は、「めっちゃ大変そうだ」と感じたそうです。
動画を見ている人にはフリーランスが多く、「そんなの手に負えない」「結局自分にできることはない」と、クライアントにAI対策を相談されても戸惑ってしまう人が多いのでは、という問いが投げかけられます。
LLMOをちゃんとやろうとすると大変。特に計測が難しい
豊藏は、LLMOをちゃんとやろうとすると、とても大変だと認めます。
SEOの場合は、検索順位という形で計測できました。
しかしLLMOの場合は、どんな質問をするのか、それがいつのタイミングで、どのモデルなのかによって結果が変わるため、計測自体がとても難しいのです。
専門のLLMO会社では、計測用の仕組みを作るなど、かなり複雑な処理をしないと計測できないこともあります。
ただ一方で、生成AI自体の能力がすごく上がっているので、それぞれの職種でできることがあるというのが豊藏の結論です。
ライター:取材で正しい最新情報を記事にする
ライターとしてコンテンツを制作したり、取材をしたりしている人であれば、実際に会社へ取材に行き、次のような情報を記事にできます。
- 今どんなことをやっているのか
- 会社のサービスはどんなものか
- 事例でどんな成果が出たのか
- FAQとして、どんなことに対応してもらえるのか
コンテンツを作るときに、正しい情報や、その会社が今最新で発信している情報を適切に執筆することも、非常に大切なLLMO対策の1つです。
デザイナー:情報設計で「強み」と「比較」を伝わる形にする
デザイナーの目線で言うと、LLMOは結局「情報がどう語られているか」が大事なので、情報設計のデザインとすごく近い領域です。
たとえばA社とB社を比較したときに、自社が強いのはどの部分なのか。それをきちんと表現できているのか。
Webサイトのページにテキストで書いてあるだけでなく、比較がしっかりできるようにWebサイトを改修することも、大事なLLMO対策だと豊藏は話します。
Web制作者:インデックスやクローリングの知識でAIに認識されるサイトを作る
今はWebサイトをAIで作れるようになりました。
その一方で、自分が作ったWebサイトの情報をAI側がどう見ているのかは、手元のAIで検索して確かめられます。
そのときに「この情報はうまく伝わっているか」「このサイトは読まれているか」を判断するための、インデックスやクローリングの知識をWeb制作者が理解しておく。
そうすれば、LLMから認識されるサイトを作れますとクライアントに伝えられるので、Web制作者にとっても重要な考え方だと説明しています。
「どう見られたいか」から逆算すると、アウトプットが変わる
初芝は、ライターの取材記事、デザイナーの情報設計、制作で大事な情報を載せること自体は前からある仕事だとしつつ、LLMOを前提にすると「どう見られるか」を考えて情報を配置する、逆算の発想になると整理しています。
たとえばライターの場合、なんとなくテンプレートの取材票で聞くのではありません。
「デイトラは仕事につながるスクールだ」とブランディングしたいなら、仕事につながっていることを正しく伝える事例を作る必要があります。
そこで、次のように踏み込んで聞いていきます。
- どう仕事につながりましたか?
- 仕事につなげるために、デイトラにはどんな環境が整っていましたか?
- コンテンツはどう整っていましたか?
- サポート体制はどう整っていましたか?
デザイナーなら、「仕事につながるようなアピールを実はこういう形でしている」という情報をしっかり載せよう、と考える。
なんとなくやるのではなく、戦略的に情報を置きに行く姿勢になるので、結果としてアウトプットがまったく違うものになりそうだ、と初芝は話しています。
まずはクライアントがAIにどう語られているかを確認する
豊藏は、LLMOは良くも悪くも、今みなさんがやっている仕事だけですべて賄えるものではないと話します。
かといって「自分には関係ない」と放置してしまうと、AIから認識されず、役に立たない情報になってしまうものでもあります。
ライター、デザイナー、Web制作者のいずれでも、クライアントから「LLMO対策って必要ですか?」と聞かれるケースは多いはずです。
そのときに、まずクライアントの会社が今AIにどう語られているのかを確認することが、どの立場でもすごく大事だと豊藏は強調します。
実際に調べてみて、「競合はこんなに発信しているのに、御社はこれしか発信できていない。もったいなくないですか?」と分かれば、ライターなら「こんなコンテンツを作ったらどうですか」と提案できます。
デザイナーやWeb制作をしているフリーランスなら、「このWebサイトにはこういうページが足りていないと思うので、AIに認識してもらうためにこういうページも作った方がいいのでは」と提案できます。
これも立派なLLMOだと豊藏は話しています。
AIでどう調べられるのかの現状確認をすること。もし間違った情報が出ていれば、その情報をきちんと整理したうえで「こういうふうに情報発信すべきです」と提案に活かすこと。
これができるフリーランスは、いい動きができると豊藏は話しています。
スライドでは、クライアントから「うちもLLMO対策、必要ですか?」と聞かれたときの返答例として、次のように整理されています。
情報の誤りや不足があれば、サービス説明や事例から改善できます。
最初の提案は「現状の確認」と「直す情報の整理」から。
初芝は、コンサルの仕事でよくある「As is / To be(現状とあるべき姿)のギャップを見つけるところからスタートする」考え方と同じだと整理しています。
AIにこう見られたいという会社の姿と、現状こう見られているという姿。その差分を見せてあげることで、差分を埋める提案が考えやすくなるということです。
記事を作る、分かりやすい比較表を追加する、欠けている情報を入れるなど、いろいろな手段が提案できそうです。
クローリングは、検索エンジンなどのプログラムがWebページを巡回して情報を集めることです。インデックスは、集めた情報をデータベースに登録することを指します。動画では、Web制作者が理解しておくべき知識として挙げられています。
LLMO対策の成果の期待値をどう伝えるか|「認識」「訪問」「成果」を分けて確認する

いろいろな手段を提案できたとしても、クライアントが「じゃあこれでAIに推薦されるんだね」と期待しすぎてしまうと、それはそれで辛いものです。
初芝は、成果はぶっちゃけ保証できないからこそ、フリーランスにとって期待値調整が大事ではないかと問いかけます。
「100%AIに推奨されて、売上が爆増するわけではないけれど、やった方がいい」と、どう話せばよいのでしょうか。
「何でもできます」はオーバートークでトラブルになる
豊藏によると、LLMOは話をしているとどんどんスケールが大きくなりがちです。
「何でもできます」という話になってしまうと、正直、詐欺っぽい感じになったり、オーバートークになってトラブルになったりしている例をたくさん見ているそうです。
特に、まだ技術が新しく、確立していない部分もある分野です。
そこで豊藏は、成果をどう切り分けるかを資料で説明しています。
01 AIでの認識:今どう語られているかを可視化する
豊藏は、「AIでの認識」「サイトへの訪問」「事業への成果」の3つをきちんと分けることが大事だと話します。
これはどのWebの仕事にも似ている部分です。
| 分類 | 確認すること | 見る指標 |
|---|---|---|
| 01 AIでの認識 | 何の会社と説明されたか/どんな相談で名前が出たか/どのページが引用されたか | 回答内容・言及率・引用 |
| 02 サイトへの訪問 | AIや検索から来たか/どのページを読んだか/問い合わせへ進んだか | 参照元・訪問数・行動 |
| 03 事業への成果 | 相談が増えたか/求める相談が来たか/商談・受注につながったか | 件数・相談内容・受注 |
まず「AIでの認識」は、現状の把握です。
たとえば「デイトラは今どう語られているか」、どんな形で問い合わせが来ているのか、「AI経由でデイトラを知りました」といった声があるか。
ツールを使えば、AIでどのページが引用されているのかも見られます。
提案する前に、「AIで今こう語られています」という事実をきちんと可視化することが大事です。
02 サイトへの訪問:GAでAIからの流入やコンバージョンを数字で出す
次に「サイトへの訪問」です。
これはGA(Googleアナリティクス)などを使って見ることが多いと豊藏は話します。
今はAI検索からどこから流入が来ているのかを、ある程度たどれます。
AIからの流入がどれくらい来ているのか、コンバージョン数はどれくらいか。
問い合わせページを見た人の経路で、AIから何件くらい来ているのか。
こうした数字をきちんと出してあげることが、信頼されやすいポイントです。
初芝は、いきなり「売上が上がる」という期待値になると、クライアントは売上の数字しか見なくなると指摘します。
しかし実はその手前で、AIに紹介されていた、商談には直接つながらなくても問い合わせにつながった、といった訪問数の変化があるかもしれません。
その手前の数字を押さえておくことで、「これだけ成果がありました」「今回はうまくいかなかったところもあるので次はこうしましょう」という話がしやすくなります。
03 事業への成果:因果は計測しづらいので、1つずつ検証する
豊藏は、特にAIについては、対策をしたことによる成果の因果が、一昔前に比べて計測しづらくなっていると話します。
これはWeb業界全体の課題でもあります。ChatGPTとみんなが勝手に話し、自分たちの知らないところで会社の認知が形成されているからです。
だからこそ、次のような事実を押さえることが大切です。
- こういう課題があるから、こういうコンテンツを作りましょう
- こういう課題があったから、Webサイトをリニューアルしましょう
- やった結果、実際に相談件数は増えたのか
- 問い合わせ内容に「AI経由で知りましたか?」といった項目を入れて聞いたうえで、問い合わせ数の向上にどれくらいつながったか
こうした可視化はもちろん大事です。
ただし、それを全部できますと伝えるのは、どの会社であってもやってはいけないと豊藏は話します。計測しづらくなっているのが実態だからです。
初芝は、そもそもLLMOとはこういうものだと説明したうえで、「こういう数値には影響を与えられるかもしれないから、計測しながら1つずつ対策していきましょう」と丁寧な提案をしていくことが、クライアントにとっても誠実だとまとめています。
モデルの変化が激しいので「こうすれば大丈夫」は言わない
豊藏によると、LLMOはモデルの変化も激しい分野です。
黎明期には、「フリーランス おすすめ」などと書かれた比較表の記事の、上か真ん中か下のどこかに掲載されていると表示されやすい、といった小手先の話が実際にありました。
しかし、そうした手法もどんどん対策されていますし、そもそもモデル自体が進化しています。
そのため、「LLMOはこうやれば大丈夫です」と伝えてしまうと、オーバートークになりがちだと豊藏は締めくくっています。
Googleが提供するアクセス解析ツールです。どこからサイトに訪問があったか(参照元)、どのページが読まれたか、問い合わせなどのコンバージョンにつながったかを確認できます。動画では「サイトへの訪問」を見るツールとして挙げられています。
LLMO対策に関するよくある質問
Q. LLMO対策をすれば、SEO対策はもう不要ですか?
不要ではありません。動画では、人間は検索をしなくなってもAI自体がGoogle検索を使って情報を出力しているため、AIに推薦してもらうためには結果的にSEO対策が必要だと解説されています。
Q. 「業界No.1」「宇宙最強」などとサイトに書けば、AIに推薦されますか?
自称するだけでは推薦されません。誇張的な主張は理解されにくく、事例・実績や第三者からの評価がなければ認めてもらえないと解説されています。地味で堅実なアプローチを積み重ねることが必要です。
Q. LLMO対策の効果は計測できますか?
計測は難しいとされています。質問の内容、タイミング、モデルによって回答が変わるためです。動画では「AIでの認識」「サイトへの訪問」「事業への成果」の3つに分けて確認することが勧められています。
Q. フリーランスがクライアントに最初に提案できることは何ですか?
「現状の確認」と「直す情報の整理」です。まずクライアントがAIでどう紹介されているかを確認し、誤りや不足があれば、ライターならコンテンツ、デザイナーやWeb制作者ならページの追加や改修として提案できます。
Q. 「この方法なら必ずAIに紹介されます」と提案してもいいですか?
避けるべきです。モデルの変化が激しく、以前効いた小手先の手法も対策されています。動画では、成果を保証するような伝え方はオーバートークになり、トラブルにつながると解説されています。
LLMO対策のAI活用をさらに深く学ぶならデイトラ「AI業務活用コース」
本記事で解説したLLMO対策は、考え方さえ押さえれば、ライター・デザイナー・Web制作者それぞれの仕事の中で取り組めます。
ただし、実務で使えるレベルまでAIを使いこなすには、現場で活躍するプロから学べる環境が近道です。
デイトラの「AI業務活用コース」では、豊藏がSEO・LLMO領域でAIをどう効率的に使うかの講義を担当しています。
ほかにもデザイン領域やバックオフィス領域など、各分野の現場のプロフェッショナルによる、一歩上を行くAIの使い方を解説しています。
さらに、定期的なライブウェビナーでは講師にその場で質問でき、リアルの作業会も開催しています。
特に作業会は評判が良く、これがきっかけで商談につながった、AIで自分の業務をかなり効率化できた、という声も出ているそうです。
AIを使って仕事の幅を広げたい、自分やクライアントの仕事を効率化できるようになりたいという方は、ぜひカリキュラムをチェックしてみてください。
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無理な勧誘は一切ありませんので、まずは情報収集として気軽に登録してみてくださいね。
豊藏翔太(@shotatykr)
シンクムーブ株式会社の代表です。SEO・AI活用・アクセス解析を軸に、企業へ週1回90分入って一緒に施策を考え実行する「インハウスマーケティング伴走支援」を手がけています。著書に『AI時代のSEO戦略』があり、デイトラAI業務活用コースではSEO・LLMOの講師も務めています。