【プロが解説】Web制作で押さえておきたいメンテナンス性の高いコード設計3選

【プロが解説】Web制作で押さえておきたいメンテナンス性の高いコード設計3選

HTMLやCSSは自由度が高く、初心者のうちは「動けばOK」で進めてしまいがちです。

しかし、制作物が増えたり、誰かと一緒に作業したりする場面では、書いたコードが「読みにくい」「直しづらい」と感じることも出てきます。

そうならないためには、最初から見やすく管理しやすいコード設計を意識しておくことが大切です。

この記事では、初心者の方が覚えておきたい、メンテナンス性の高いコード設計のポイントを3つに絞って紹介します。

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はにわまんさん
【講師プロフィール】
はにわまんさん(@haniwa008
Webコーダー。コーディングを中心にディレクションからサイト運用・保守まで、Web制作全般の仕事に400件以上携わった経験あり。デイトラのマネージャーも務めている。

メンテナンス性の高いコード設計とは?

HTMLやCSSは自由度が高いため、設計に一貫性がないと、後からの修正や拡張が難しくなります。

「どのスタイルがどこに効いているのかわからない」「似たクラスが乱立して整理できない」といった状態は、初心者に限らず多くの人が経験するものです。

こうした問題を防ぐには、メンテナンスしやすいコード設計を意識することが重要であり、後から見返しても構造がわかりやすく、修正や再利用がしやすいコードが理想です。

この視点があるかどうかで、ひとつの制作物にかかる手間は大きく変わります。

特に今後、クライアント案件やチーム開発に関わるなら、他の人にとっても扱いやすいコードを書く意識が欠かせません。

見た目が整っているだけでなく、意図が伝わる構造であることが、実務でも通用する「きれいなコード」の基準です。

次からは、初心者でもすぐに取り入れられる設計のコツを3つご紹介します。

初心者が覚えておきたい3つのコード設計のポイント

コードの設計と聞くと難しく感じるかもしれませんが、最初から完璧を目指す必要はありません。

まずは、「後から編集しやすいか」「他の人にもわかりやすいか」といった視点を少しずつ持つことが大切です。

ここでは、初心者でも意識しやすい3つのポイントをご紹介します。

  1. 使い回しやすい構造を意識する
  2. 意味が伝わるクラス名をつける
  3. 詳細度を高くしすぎない

1:使い回しやすい構造を意識する

初心者のうちは、1ページを完成させることに集中しすぎて、その場限りのコードになってしまうことがあります。

たとえば、似たようなボタンに毎回別のクラスを付けたり、余白や色を親要素に依存させたりすると、後からの編集や再利用がしづらくなります。

このような状態を避けるには、パーツを独立させて設計する意識が重要です。

共通する見た目や機能は、ひとつのクラスにまとめておくと、管理や使い回しがスムーズになります。

具体的には、次のような点を意識してみてください。

  • ボタンやカード、見出しなどは、再利用を前提に書く
  • レイアウトと装飾のスタイルを分けて考える
  • 親要素に依存しないクラス設計を心がける

少し視点を変えるだけでコードの構成がシンプルになり、後からの対応がしやすくなります。

2:意味が伝わるクラス名をつける

HTMLやCSSは、どのような名前でもクラスをつけられます。

しかし、クラス名に「a」「b」などのような意味のない名前をつけてしまうと、後から自分で見返したときにも、その意図がわかりづらくなってしまいます。

特に制作から時間が経ったり、他の人と共同で作業したりする場合には、何のためのクラスなのかが一目でわかる名前をつけておくことが重要です。

たとえば、「button-primary」「button-secondary」のように、役割がわかる名前を使うと、コード全体の見通しが良くなります。

命名に迷うときは、BEM(Block Element Modifier)という命名規則を参考にするのもおすすめです。

<div class=”card”>
<h2 class=”card__title“>タイトル</h2>
<p class=”card__description“>説明文</p>
</div>

このように、ブロックとその中の要素を「__(アンダースコア2つ)」でつなぐことで、構造や役割が明確になります。

クラス名の付け方は小さな工夫ですが、設計のわかりやすさに直結する大事な要素です。

はにわまんさん
BEMの命名規則を使うと、コンポーネントのクラス名が被らなければ、中のクラス名も被らないで済むのも安心感があります!
使い回しやすい構造といった点でもBEMを使うことでコンポーネントのパーツも作りやすくなるので、ぜひ取り入れてみてください!

3:詳細度を高くしすぎない

CSSには、どのスタイルが優先されるかを決める「詳細度」という仕組みがあります。

詳細度とは、CSSで複数のスタイルが指定されたときの優先度を指すもので、クラスがidに対してポイントが割り振られているイメージです。

たとえば、CSSの指定が複雑になればなるほど、優先度が高くなり、あとから別のスタイルで上書きしづらくなってしまいます。

将来的にメンテナンスしやすいコードにするためにも、できるだけ詳細度を低い状態にすることが重要です。

特にSassなどで、スタイルを入れ子のように重ねて書ける仕組みを使う場合は、指定が深くなりすぎないように気をつけましょう。

CSSは複雑にしすぎないことで、保守や変更がしやすくなり、全体の見通しもよくなります。

まずは、必要なスタイルをだけをシンプルに伝える設計を心がけてみてください。

まとめ:「後から見返して理解できるか」を意識しよう

HTMLやCSSは自由に書ける反面、意識せずに書くと、後から見直しにくいコードになってしまうことがあります。

今回紹介した「使い回しやすい構造」「意味が伝わるクラス名」「詳細度を高くしすぎない」といった基本は、どれも初心者のうちから意識しておきたいポイントです。

すぐに完璧を目指す必要はありませんが、後から見返したときに理解しやすいかどうか、他の人にとっても扱いやすいかどうかを考えてみるだけで、設計の精度は自然と上がっていきます。

日々のコーディングに少しずつ取り入れながら、自分なりの書きやすさや整え方を見つけていきましょう。

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