「地方でWeb制作するならFacebookで稼げ!」SNSを使った地方での“案件獲得術”を栃木のWebデザイナーに聞いてみた

地方のWebデザイナー
地方でWebデザイナーとして独立したいけど、全然仕事が見つからないし、どうやって仕事を獲得すればいんだろう…。

東京にはWeb制作関連の仕事が多く、またWeb制作会社もたくさんあります。
その分競争は激しいものの、仕事を獲得するチャンスが多いことは間違いありません。

でも、この記事を読んでいる方の中には「自分の生まれ育った地域で働きたい!」「家庭の事情で東京には出られない…」という人もいるでしょう。
では、そのように地方で働く人はどうやって仕事を獲得すればいいのでしょうか?
この記事では、「Facebookを使って仕事を獲得する」という方法を紹介します。

「Facebook?登録はしてるけど全然使ってないや」
というあなた、それは非常にもったいないです。
Facebookは使い方を変えれば最強の地域密着型の営業ツールとして化けるんです!

今回は栃木県でWebデザイナーとして活動するたのさん(@tanomasaki)に「Facebookで仕事を獲得する方法」についてお話を伺ってきました。

たのさんは、地方在住ながらもFacebookを駆使して事業者へアプローチし、再現性の高い方法で次々と案件を獲得した実績があります。

地方でWebデザイナーとして独立していきたい…。
SNSを使ってどう仕事を獲得していくのか知りたい…。

と思っていた方は、是非参考にしてみてください!

たのさん
【インタビュアープロフィール】
たのさん(@tanomasaki)
栃木県北部の那須高原にて、19年6月からWeb制作業を開始。以前はキャリア8年の整体師(会社員3年、自営業5年)。
セラピストとして通常業務の傍ら、健康関連のオウンドメディアやフリー誌などでライター業務にも携わる。
自店のウェブサイトを持ちたい!とWordPressを触ったのをきっかけに、制作に興味を持ちだす。
初芝
【インタビュアープロフィール】
初芝賢(@hatushiba_ken
東京フリーランス編集長。現在はシステム開発のPMや新規事業に携わる一方で、フリーランスライターとして出版・キャッチコピー・WEBメディア連載などを手掛けている。東京フリーランスではインタビュアーや司会進行を務めることが多い。

完全未経験からWeb制作の案件を獲得するまで

初芝
早速ですが、今回はFacebookを使って案件を獲得する方法についてのリアルな話を伺いたいと思います!
たのさんは現在専業でWeb制作をしているのでしょうか?
たのさん
現在は栃木県那須塩原市を拠点に兼業でWeb制作をしていますが、今年の3月からWeb制作を専業として活動していく予定です!
これまでは主に個人事の方々とお取引させて頂きましたが、最近では法人からもお見積もり依頼を頂くようになり、徐々に活動規模が広がっていますね。
初芝
兼業で売上が伸びたところで本業へシフトする、理想的な独立パターンですね!
実際にWeb制作で案件を獲得したのは、Web制作の勉強を初めてから大体いつ頃だったんでしょうか?
たのさん
Web制作の勉強を始めたのが2018年の10月頃で、実際に案件を獲得し始めたのが2019年6月頃ですね。
なので、勉強開始から案件獲得までに要した期間は約8ヶ月程です。
初芝
なるほど…!
本業もありながらそれは順調なペースですね!

最初はFacebook経由でWeb制作案件を“無償”で受けていた

初芝
ちなみに最初の案件はどうやって獲得されたんですか?
Web制作に限らず、フリーランスは初めの一件目を受注するのが難しいのかなと。
たのさん
最初はFacebook上で発信活動をしていましたが、そこで興味を持ってコンタクトをくれた知人に「お金はいらないから無償で作らしてくれ」と個別に提案し、2件の案件を無償で獲得しました。
初芝
なるほど!
なぜ無償で受けようと思ったんですか?
たのさん
一番は実績作りですね。
例えばWordPressを導入したWebサイトのデザインを無償でやったりもしましたが、そういった成果物を自分のポートフォリオの一部としてFacebook上にアップできるようにしていたんです。

「Facebook×地方」はブルーオーシャン!

初芝
そうなんですね!
実績を掲載する為のSNSって、Facebook以外にもTwitterなどもあると思うんですが、なぜFacebookを活用されてたんでしょうか?
たのさん
Facebookが地域密着型の営業ツールになると考えたからです。
たのさん
これは僕が「地方在住だから」という理由も大きいですが、地方だとFacebookを使えば企業で決裁権を持っている人にアプローチがしやすいんですよ。
初芝
地方だとFacebookがアツい!?
詳しく教えてください!
たのさん
FacebookはTwitterと比べてユーザーの年齢層が高いんですが、企業で決裁権を持つ人はやっぱり年齢層が高めなんですよね。
たのさん
特に地方の田舎だとWeb制作会社も少なく、Facebookを活用する地方の事業者さんを狙いやすいので、結構ブルーオーシャンだと思います。
たのさん
だからこそ、実績を掲載するSNSはダントツでFacebookが良いと思っているんです。
初芝
なるほど。
実際にFacebookで募集してみてどれくらい集まりましたか?
たのさん
有償で受けた案件は4件程ですが、Facebook以外にもLINEのタイムライン上で発信活動して仕事をもらったり、地元企業と関わりを持つ知り合いから直接仕事を紹介してもらったりしてました。

情報発信はあくまでも自分の専門性がアピールできるように意識する

初芝
FacebookやLINEのタイムライン上では具体的にどんな内容の発信をされてたんでしょうか?

たのさん
非ITの人にも分かりやすいようなお役立ち情報を、自分の専門性が分かるような形で発信していました。

たのさん
というのも、いきなりコーディングのスキルに関する内容を書いても読者には分からないじゃないですか。
なので、一般の人でも取っ付きやすいような内容を発信しながら、自分の専門性がアピールできるようにしたんです。
初芝
なるほど!
非ITの方でも分かるような情報発信をしつつ、自分のスキルをしっかりアピールして依頼をもらうようなイメージですか?
たのさん
そうですね!
連絡を頂いた後は、実際に事業者さんの競合調査を共有したり、オウンドメディアの書き方についてレクチャーしたりしていましたね。

事業者コミュニティで直接提案するのも効果的

たのさん
僕はFacebookでの情報発信以外にも、事業者が集まるLINEグループ内で仕事を獲得した経験がありますが、事業者のコミュニティに入り込んで直接提案をするのもかなり有効です。
初芝
オンライン上でのコミュニティを活用したんですね!
具体的にどうやって提案していったんですか?
たのさん
問題提起&解決策の提示で、「まずは危機感を持って動いてもらう」という工夫をしていました。
一方的な情報発信ではスルーされてしまうので、見込み客の方に「自分ゴトにしてもらう」という発想が大事です。

例えば、LINEグループ内でWordPressの環境構築に関する問題提起して、「よかったら僕が無料でやります」と解決策を提案したことがありましたが、実際にそれでいくつか反応を頂きました
たのさん
まずは現状を見てもらい、「このままだとまずいな」と思ってもらう。そこへ、僕がその解決策を提示してあげた感じですね。
相手にアクションを起こしてもらうのは非常にシンプルでありながら強力です。
たのさん
他にも「相談したいことがあれば対面で運用の相談も聞きます」と伝えたら、実際にお会いして頂ける事業者さんもいて、その後に本格的に仕事の依頼を貰えるようになったんです。
初芝
たしかに、医療系や美容系のセールスでも無料診断を行って危機感を喚起し、クロージングトークに繋げるというテクニックがあると聞いたことがあります。まず、「自分自身で問題意識を持ってもらう」というのはとても有効そうですね。
ちなみに、LINEの事業者グループで提案した時は、どれくらいのお問い合わせがありましたか?
たのさん
LINEグループの事業者コミュニティは20人程いましたが、2件連絡を頂きました。
初芝
問い合わせ率10%と考えると高いですね!
たのさんはFacebookとLINEの両方から仕事を受けていたんでしょうか?
たのさん
はい。ですが基本的にFacebook経由の方が多いですね。
事業者様とはFacebookで繋がることが多いですし、Facebookの方が長文や画像コンテンツを投稿しやすいですからね。
たのさん
ちなみに最近はアメーバブログを使ったアプローチを実験中です。
初芝
アメブロ….ですか?
たのさん
はい。
アメブロはWebサイトを持たない小規模事業者様が利用しているケースが多いんですよ。
そういった方にアメブロを使ってアプローチしていくのが有効かどうか、現在検証中です

Facebookを活用して「地方のWeb屋さん」としてのポジショニングを確立せよ

初芝
では最後に、Facebookを使って仕事を獲得するコツなどがあれば教えていただけますか?
たのさん
目線を一般向けに下げながらも読み手に役立つ情報を発信しつつ、自分の専門性をアピールできるようにしていくのが大事ですね。
初芝
なるほど…。
「目線を合わせる」「専門性をアピールする」「役に立つ情報を発信していく」、この三つはFacebookに限らず情報発信全般に当てはまりそうなノウハウですね!
たのさん
地方で勝負していきたい方については、「地方のWeb屋さん」としてのポジショニングを確立していくのがベストだと思います。
初芝
確かに、これは再現性がありそう!
地方の知り合いや事業者さんの中で、「自分が一番Web制作に関して詳しい人」って認知されるようなブランディング手法ですよね。
たのさん
はい、そうですね!
都内でエンジニアとして働くならまた違ってくるでしょうが…。
初芝
Twitterで自分の専門性をアピールしている人は多いんですが、Facebookでやっている人は少ない印象がありますね。
プライベートの近況報告用のツールとしてしか使っていない人が多いのかなと。
たのさん
そうですよね。
Twitterの世界には、恐らく僕よりも断然仕事歴が長くて優秀な人がたくさんいます。
Twitterで勝負しようとするとライバルが多すぎてポジションを取るのが難しいと思うんです。
初芝
その点、Facebookだったら知り合いの中で一番になれば良い。
広い世界でNo.1を目指すより、見込み顧客のいる狭い世界でのNo.1を目指す方が仕事に繋がるということですね!
たのさん
はい!
普通に地元企業の社長もFacebookをやっていたりするので、仕事の獲得効率も非常に良いと思っています!
初芝

たのさん、本日はありがとうございました!
(僕もFacebook活用しよう…!)

まとめ:地方でWeb制作をやるならFacebookを有効活用してみよう!

地方でWeb制作の案件を獲得する為の手順まとめ

  • 非ITの人にも分かるような情報発信をしつつ、自分の専門性をアピールする
  • 最初は無償でも良いからとにかく実績を積み、ポートフォリオを作る
  • 地方でSNSを使って案件を取るなら地元企業へのアプローチがしやすいFacebookが断トツでおすすめ
  • 事業者コミュニティに入って直接提案するのも効果的

以上、地方で地元企業からWeb制作の案件を獲得したいのであれば、まずはFacebookを活用してみると良いでしょう。

Facebookは決裁権を持っている地元の事業者さんを狙いやすく、活用次第でかなりのブルーオーシャンを攻める事も可能です。

特にFacebookはTwitterほど競合が多くないので、事業者さんに刺さる情報をバンバン発信してれば「地方のWeb屋さん」としてのポジションを確立できるかもしれません。

なお、たのさんのように事業者が集まるようなコミュニティに入って仕事を獲得していくのも一つの方法です。

現在地方でWeb制作の仕事をやられている方や、これからWeb制作を始めようと考えている方は、是非これらの方法を試してみてください!

▼たのさんのコーポレートサイトはこちら▼
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