動画配信や音楽サービスでおなじみの「サブスクリプション(サブスク)」。
今ではその仕組みが、Shopifyをはじめとする物販ECの世界でも急速に広がり、安定した売上を生み出すビジネスモデルとして注目されています。
この記事では、Shopifyでサブスクを成功させるための3つのポイントとアプリを使った導入手順をわかりやすく解説しています。
Shopifyでのサブスク導入を検討している方、すでに始めているけれど伸び悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
サブスク導入が物販ビジネスに効果的な4つの理由
ここでは、なぜ今物販ビジネスでサブスクが求められているのか、その理由を4つの視点からご紹介します。
継続課金で安定収益を確保できる
アフターコロナの影響でEC市場への参入が加速し、オンラインショップの数は激増しました。その結果、広告を出しても目立ちにくくなり、新規顧客を獲得するためのコストは年々高騰しています。
そんな中、効果的なのが「サブスクリプション(定期購入)モデル」です。
一度獲得した顧客から継続的に売上を得られるため、1人あたりの収益(LTV)が自然と伸び、広告費の回収効率も改善することが期待できます。
LTVとは?
Life Time Value(ライフタイムバリュー)の略で、「顧客生涯価値」とも言う。顧客が企業の製品やサービスを利用している間に、企業にもたらす累計の利益額を表す指標。
広告に頼らない売上づくりができる
Cookie規制の強化により、ユーザーの行動データが取得しづらくなり、広告やキャンペーンの効果を正確に測ることが難しくなっています。
こうした「ポストクッキー時代」では、従来のマーケティング手法が通用しにくくなってきました。
そこで活きてくるのが、毎月自動で売上が立つサブスク型モデルです。
継続購入が前提の仕組みを作っておけば、広告に頼らずとも安定した収益基盤を築けます。
データに頼りづらい今だからこそ、強いビジネスモデルと言えるでしょう。
定期購入で自然にファンを増やせる
「一度買って終わり」の関係では、顧客のLTVはなかなか伸びません。
特に、食品や日用品のように継続的に使う商品は、再購入につなげる仕組みをあらかじめ設計しておくことが大切です。
定期便はお客様にとっては「毎回注文する手間が省けて便利」、ストア側にとっては「継続的な接点を持てる」など、双方にとってメリットの大きいモデルです。
このモデルを上手に活用しているストアは多く、売上だけでなくファン顧客を増やす手段としても注目されています。
消費者のサブスク慣れが追い風になっている
以前は「定期購入=解約しにくい」といったネガティブなイメージを持たれることもありました。
しかし今は、Amazonの「定期おトク便」やNetflixなどの普及により、サブスクは身近で当たり前の存在になっています。
こうした背景もあり、今は分かりやすく、使いやすい仕組みさえ整えれば、多くの消費者が自然と受け入れてくれる時代です。
このサブスク慣れを追い風に、導入のハードルは確実に下がっています。
Shopifyでサブスクを成功させるための3つのポイント
Shopifyでサブスク(定期購入)を導入すれば、すぐに売上が伸びるというわけではありません。成功しているストアには共通する「勝ちパターン」があります。
ここでは、サブスク成功のために押さえておきたい3つのポイントを解説します。
ポイント1:リピーターが本当に求める商品をサブスク化する
サブスクを始める際に「新しく専用の商品を作ろう」と考える方も多いですが、それが必ずしも成功への近道とは限りません。
まず注目すべきは、すでに繰り返し購入されている商品です。
2回以上購入しているお客様は、その商品に品質や利便性など、何らかの価値を感じてリピートしています。
そうした「すでに選ばれている商品」こそ、定期便として展開する価値があります。
既存の商品をサブスク化することで、お客様には便利でお得な体験を、ストアには継続的な売上をもたらす理想的な仕組みが作れます。
まずは、お客様がリピートしている理由を深く理解し、それを土台にしたサブスク設計から始めましょう。
ポイント2:サブスクの存在とメリットをしっかり伝える
どれだけ魅力的なサブスクを用意しても、お客様に気づいてもらえなければ意味がありません。
「定期便があること」「どんなメリットがあるのか」を、明確かつ戦略的に伝えることが重要です。
特に既存顧客と新規顧客では、下記のようにアプローチ方法を分けるのが効果的です。
・サイト内の導線設計:トップページや商品ページに「定期便はこちら」といった導線を設けたり、カテゴリを設置してユーザーに自然と気づいてもらえる工夫をしましょう。
・広告訴求:SNSや検索広告などで「初回割引」「送料無料」といった特典を打ち出すことで、興味を引きやすくなります。
サブスクは、ただ機能を追加するだけでは不十分です。
「伝える施策」まで実施して、初めて導入の効果が最大化されます。
ポイント3:顧客が安心して使えるユーザーフレンドリーな体験を設計する
サブスクで成果を上げるには、「契約してもらう」だけでなく、「継続して利用してもらうこと」が欠かせません。
そのためには、ストレスのない快適な利用体験が重要です。
「解約の方法がわかりづらい」「次回の配送日が不明」「商品の変更が面倒」といったストレスは、解約や離脱の原因になりやすくなります。
お客様が迷わず操作できるよう、見やすく、使いやすい画面設計を意識しましょう。
・注文商品の種類や数量の変更が簡単にできる操作性
・解約・スキップ・一時停止といった機能のわかりやすい導線
「使いやすいから、続けたくなる」と感じてもらえるような設計が、リピート率の向上やLTVの拡大にもつながります。
サブスクは導入そのものよりも、使い続けてもらえる仕組み作りが何よりも大切です。
Shopifyでアプリ導入してサブスクを始める方法
Shopifyで定期購入(サブスクリプション)機能を導入するには、専用アプリの活用が最も手軽な方法です。
アプリを使えば、定期便プランの作成や配送頻度の設定、マイページ機能のカスタマイズなど、サブスクに必要な機能をすぐに追加できます。
ここでは、アプリ導入から販売開始までの基本ステップを5つに分けて紹介します。
ステップ1:アプリをインストールする
まずはShopifyアプリストアから、自分のストアに合ったサブスクアプリを選んでインストールします。
「定期購買アプリ」などノーコードで操作できるものが多く提供されている、初めての方でも安心して導入できます。
ステップ2:定期購入プランを作成する
アプリの管理画面で、定期購入プランを設定します。
たとえば「毎月お届けコース」や「2週間ごとのお試しセット」など、わかりやすい名前をつけ、対象となる商品を選びます。
複数のプランを用意することで、顧客のニーズに合わせた柔軟な運用が可能になります。
ステップ3:配送頻度・割引ルールを設定する
「1ヶ月ごと」「2週間ごと」など、商品を届ける間隔を設定します。
さらに、「初回10%オフ」や「3回目以降は送料無料」など、継続したくなるような割引を組み合わせることで、リピートにつながりやすくなります。
ステップ4:商品ページに定期購入ボタンを表示する
設定したプランを、商品ページ上でお客様が選べるようにしましょう。
多くのアプリでは、Shopifyのテーマカスタマイズ画面から、ドラッグ&ドロップで「定期購入ボタン」を追加できます。
ステップ5:テスト購入で最終チェックを行う
すべての設定が完了したら、必ずテスト注文を行いましょう。以下の点を確認してください。
- 割引が正しく適用されているか
- 配送頻度や表示内容に誤りがないか
- 注文確認メールが意図した内容で届いているか
問題がなければ、本番環境で販売を開始します。
まとめ:Shopifyでのサブスク導入は売上の安定化に効果的
EC業界では今、「いかに顧客と長く付き合えるか」が重要なテーマとなっています。
新規顧客の獲得が難しくなり、広告の効果測定も不確かな中、サブスクリプション(定期購入)モデルは、売上を安定させる強力な手段として注目されています。
アプリを活用すれば、ノーコード・短時間でサブスクを導入可能です。
手間をかけずに、着実に売上が積み上がるビジネスモデルを構築できるのは、今のECにおいて大きな強みとなるでしょう。
ぜひShopifyでのサブスク導入を検討してみてください。
未経験からShopify構築を勉強するならデイトラShopifyコースがおすすめ!
東京フリーランスは、1日1題のステップでWebスキルを身につけられる”デイトラ”を運営しています。
デイトラShopifyコースは、ECサイト制作を仕事にする本格スキルが学べるコースです。
ストア構築の方法だけではなく、Shopify導入のための提案トークから実案件の流れ、ストア公開後のマーケティング戦略まで、ストア構築者が知っておくべき基礎知識がまるっと詰まったカリキュラムになっています!
学習しながら構築していくサイトは、実在するアパレルブランドのサイトです。限りなく実案件に近い制作課題に取り組むことで、実案件のときにも困らない力を身につけられます。
Shopifyはアップデートの頻度が高く、最新機能が続々と追加されるのが特徴。デイトラでは最高の学習環境を提供するため、随時教材をアップデートしています。一度受講したらアップデート内容も追加費用ナシで閲覧可能です。
ECサイト制作・Shopify構築のスキルを身につけたい方は、ぜひデイトラShopifyコースをチェックしてみてください!