〜プログラミングは「コード不要」で完結する〜NoCodeがもたらすIT業界への衝撃や将来性についてしんじさんに聞いてみた

今回は、NoCodeに関する情報発信や個人開発などで活躍するしんじさん(@__shinji__)にインタビューしてきました。

みなさんは、「プログラミングでコードが不要になる」と聞いて、どう感じるでしょうか?

時代の流れ的に、プログラミングが抽象化するのは至って当然のことでしょ!

と思わず頷いてしまった人もいれば、

いや、コード不要なんてありえない!
自分の手でコードを書くことこそがプログラミングの醍醐味だ!

と考えた人もいるはず。

そう、今回の記事でメインテーマとなるのが“NoCode”です。

NoCodeは直訳すると「コード不要」を意味しており、コーディングなしでサイトやアプリを開発できます。直感的な操作のみで本格的な開発ができるNoCodeは海外でもどんどん拡大しているので、IT業界に携わる人なら絶対に知っておくべきトピックとなりました。

そこで今回は、NoCodeについて情報発信をしているしんじさんに、NoCodeで作れるサービスや使えるツール、その将来性などについて根掘り葉掘り伺ってきました。

NoCodeでできることや実際に使えるツールについて知りたい…。
NoCodeの将来性って実際のところどうなの…?

と考えていた方にドンピシャな内容をお届けできると思うので、是非最後までご覧ください!

しんじさん
【インタビュイープロフィール】
しんじさん(@__shinji__)
NoCode系YouTubeチャンネル「NoCode School」を運営。
本業はベトナムでオフショア開発。その他、個人開発として「エンジニア向け英語学習サービス エンジリッシュ」「Zoom対応の日程調整アプリ アイテマス」など。
初芝
【インタビュアープロフィール】
初芝賢@hatushiba_ken
東京フリーランス編集長。現在はシステム開発のPMや新規事業に携わる一方で、フリーランスライターとして出版・キャッチコピー・WEBメディア連載などを手掛けている。東京フリーランスではインタビュアーや司会進行を務めることが多い。

コード不要で簡単にWebサービスが作れる「NoCode」とは?

初芝
本日はよろしくお願いします!
早速ですが、しんじさんは今どんな活動をされているんでしょうか?
しんじさん
現在はベトナムにて日本向けのオフショア開発を行っています。
オフショア開発歴は約8年でして、「ラボ型開発」を中心にお客さんへコミットしていました。

【ラボ型開発とは?】
ラボ型開発(ラボ契約)とは、海外でのオフショア開発における契約形態のひとつ。
一定期間一定数の人材を確保し、開発業務を行うことが約束される。

しんじさん
そうした開発に加え、最近は「NoCode」でWebサービスを作るための情報も発信しています。
しんじさん
NoCodeとは、コードを書かずにWebサイトやアプリを開発できる手法です。
NoCodeを使えば、コードを書かずにAirbnbやメルカリのようなCtoCサービスも簡単に作れてしまうんですよ。
初芝
めちゃくちゃ便利ですね!
NoCodeがそこまで進んでいるとは…。

NoCodeをもっと日本に広めたいと思った。

初芝
ではNoCodeについて詳しくお聞きしたいのですが、そもそもしんじさんがNoCodeに興味を持ったきっかけは何だったんですか?
しんじさん
NoCodeという概念が海外でめちゃくちゃ流行ってたからです。
一方、日本では全くといっていいほど知られてなかったので、このポジションで情報発信をしてみようと考えたのがきっかけです。
初芝
そうだったんですね!
でも、なんで情報発信をしようと考えていたのでしょう…?
しんじさん
Twitterのフォロワーをもっと増やしたいなと思って(笑)
しんじさん
個人開発で「アイテマス」という日程調整アプリをつくったんですが、その対象ユーザーは非エンジニアの方がメインになってくるので、NoCodeの情報発信で非エンジニアの方の注目を集めて、アイテマスに流すことができたらいいなと考えてました。


出典:アイテマス

しんじさん
Twitter上でフォロワーを集め、海外の投票制のプロダクト投稿サイトであるProduct Huntで1位をとれたらいいなと思ったんですよ。

NoCodeはお金をかけなくてもプロダクトが作れる

初芝
フォロワーが多ければたくさん投票が入る可能性も高くなりますもんね!
しんじさん
フォロワーを増やす為に個人開発に関する情報をずっと発信していましたが、ある日NoCodeに関するニュースを見つけ、それを投稿したらTwitter上でかなり反応があったんです。
しんじさん
そこで、まだ日本では盛り上がっていなかったNoCodeに関する情報発信をしたいと思うようになりましたね。
しんじさん
NoCodeによる開発は比較的少額の予算でできますし、いきなり数百万円ものお金がかかるわけではありません。
めちゃくちゃお金をかけなくてもプロダクトを作れるので、すごく理に適ってると思います。

しんじさんがNoCodeに興味を抱いたきっかけ

初芝
しんじさんが最初にNoCodeを知ったきっかけはなんだったんですか?
しんじさん
NoCodeを知ったきっかけは、MakerPadという海外のサイトを見たことでした。
初芝
MakerPad…ですか?
しんじさん
MakerPadはNoCodeでプロダクトを作る方法が紹介されたポータルサイトでして、ここで「NoCode」という概念を知りました。
調べてみると、NoCodeを扱うこのサイトから毎月数百万円の収益が上げられていることを知って驚き、プログラミングなしでプロダクトを作る「NoCode」に興味を抱いたんです。

出典:MakerPad

初芝
プログラミング無しでプロダクトが作れるってかなり近未来ですよね!
しんじさん
それをきっかけに、自分でもNoCodeを使ってサイトやアプリを作ってみたり、友達に勧めたりしていました。
そこで昨年、「メルカリのようなサービスを10万円で作る方法」といったテーマでnoteを書いたらかなり反響があったんです。

初芝
これはすごいですね!
しんじさんのnoteを見ると、もはやほんとにコードなんていらないんじゃないかって思っちゃいます(笑)

海外でもNoCodeを使ったWebサービスがどんどんと広がっている

初芝
では、NoCodeを使うと具体的にどんなサービスが作れるんですか?
Web制作で言うと「webflow」や「STUDIO」などが直感的にデザインできるサービスとして話題となっていることは知っていたのですが。
しんじさん
NoCodeを使ったサービスは海外でもどんどん拡大していますね。
例えば、Yeloというサービスはコードなしでオンラインマーケットプレイスを構築できます。

Yeloはインドのフードデリバリー大手のユニコーン企業であるSwiggyでもNoCodeツールとして活用されている。

出典:Yelo

しんじさん
他にもアメリカの有名なプログラミングスクールである「ラムダスクール」でも、プロダクトの一部をNoCodeツールで構築しているようです。
初芝
ラムダスクールは授業料が「出世払い」で一躍話題になっていたスクールですよね。
NoCodeでの開発がもうそこまで進んでいるのはめちゃくちゃすごい!

NoCodeなら”たった10日”でWebサービスをリリースできる!?

しんじさん
先ほどもお伝えしたMakerPadは、NoCodeの使い方を動画や記事で確認できるので、一度見てみると良いかもしれません。
NoCodeツールは溢れているけど、まだまだ使い方が分からないという人も多いので。
初芝
NoCodeがすごいという噂は僕も聞いていましたが、実際に使っている人はまだ多くありませんよね…。
しんじさん
確かにNoCodeは事例になりにくいですよね。
しかし、NoCodeツールってまだまだいろんな物があるんですよ。
しんじさん
例えば情報を入力すると勝手に立ち上がるサービスもありますし、最近だとNoCodeツールを使った言語学習プラットフォームも”たった10日”でリリースされているんです。

新型コロナウイルスの影響によるロックダウンで仕事を失った人の為の言語交換プラットフォーム「ロックダウン・ランゲージ・エクスチェンジ」では、SharetribeというNoCodeツールが使われている。

出典:Lockdown Language Exchange

初芝
すごいですね!
このサービスを10日で作れるなら、もうNoCodeでいいじゃんってなっちゃいますね(笑)

まずはとにかくやってみることが大事

初芝
ですが、NoCodeでサービスをリリースしてそのままずっと運用していけるのでしょうか?
例えばユーザーが増えてきた時、何かエラーが起こらないか大丈夫なのかなと不安になってしまったのですが…。
しんじさん
将来どんな問題が起きるかについてはほとんど予測がつかないので、まずは実際に運用をやってみて、問題に直面した時に考えれば良いと思っています。
99%のサービスは失敗ありきなので、とにかくまずはやってみることが大切でしょうね。
初芝
なるほど…。
ではしんじさんがアプリケーションを作る場合、NoCodeを使う場面と使わない場面ってどう分けられているんでしょう?

しんじさん
機能的に不安な要素がない限り、NoCodeを使う前提で開発を考えますね。

ただ、NoCodeといってもツールによってはかなり複雑なワークフローを書かなくちゃいけない場合もあるので、自分が選ぶなら「めちゃくちゃ手軽なNoCodeツール」にしています。
コードを書けるという立場で考えると、あまりにも複雑になりそうな場合はコードを書いた方がいいので。

しんじさんにこれから期待できそうなおすすめNoCodeツールを聞いてみた

初芝
では、NoCodeでおすすめのツールがあれば、ぜひ教えていただきたいです!
しんじさん
まずジャンルごとにNoCodeツールを分けるとしたら以下のようなサービスがおすすめですね。
カテゴリ サービス名
LP制作

ペライチ / Wix / Carrdco / STUDIO

スマホアプリ

Adalo / App Sheet

Webアプリケーション Glide / Bubble

しんじさん
LP(ランディングページ)を作るなら、これらのサービスがテンプレートもあって使いやすいと思います。

海外のサービスだと日本語入力が弱かったりするので、その辺り気になるのであれば、ペライチWixSTUDIOといった日本語対応のサービスを活用するのも良いでしょう。
初芝
なるほど。
ではスマホアプリの開発だとどうでしょうか?
しんじさん
スマホアプリを作るならAdaloが人気ですね。
Adaloはスマホアプリを作れるNoCodeの中でも強力そうなので、僕も使ってみたいと思っています!

出典:Adalo

しんじさん
あと、今年の1月にGoogleが買収したAppSheetというNoCodeツールもあります。
AppSheetは日本コミュニティもかなり充実していますし、今後はGoogleによって更なるアップデートもありそうなので、個人的にすごく楽しみなツールではありますね。

出典:AppSheet

初芝
スマホアプリだとAdaloAppSheetの2つですね。
では、Webアプリだとどうでしょう?

しんじさん
WebアプリケーションならGlideが使いやすくておすすめです。

出典:Glide

初芝
具体的にどんな部分がおすすめなんですか?

しんじさん
Glideはめちゃくちゃ手軽で、5分もあればそれなりのサイトができてしまいます。
ただ、手軽で簡単な反面制限も多少あるので、もっと凝ったサイトを作りたいならBubbleを使うと良いでしょう。

初芝
めちゃくちゃ簡単そうですね!
Bubbleってどんなサービスなんでしょう…?

しんじさん
BubbleはWebアプリを開発できるNoCodeツールです。
Bubbleを使えば一通り凝ったサイトも作れますが、初心者には少しハードルが高いかなと思っています。

出典:bubble

しんじさん
なので、自分のレベル感や作りたいサイトの構想に応じてツールを使い分けてくと良いでしょう。

しんじさん
なお他にもたくさんのNoCodeツールが存在していますが、これから初めて触る人向けの難易度はこんな感じですかね!

レベル サービス名
レベル1

Carrd.co/ AirTable / Table2Site / Sheet2Site /Glide

レベル2

Webflow / Integromat / Zapier / Parabola / Adalo / Memberstack

レベル3 Bubble / Bldr

しんじさん
僕も触ったことのないツールがありますが、この方のツイートを参考にしました。

NoCodeが日本のIT業界に与えるインパクトはは?

初芝
続いて、今後NoCodeが与えるIT業界へのインパクトや可能性についてお聞きしたいのですが、しんじさんはNoCodeの将来性についてどうお考えでしょう?

既にNoCodeによるコストカットが行われている

しんじさん
NoCodeはコストダウンのアプローチ法として今後主流に活用されていきそうだなと考えています。
実際過去にも、本来外注すると約400万円かかるようなシステムをNoCodeで全部自前で作った事例がありますからね。

しんじさん
とある民泊の賃貸物件を管理する海外の会社が、NoCodeで賃貸物件の管理システムを構築し、本来400万円ほどかかる構築コストを月額約2万円に制御していました。

初芝
これはすごい!
NoCodeを実装すれば相当なコストカットが見込めるというわけですね!

「日本語対応」がNoCodeツールを国内で広げる為の鍵となる?

初芝
現状NoCodeは海外だとかなり活用されているようですが、今後日本ではどう使われていくでしょうか?
NoCodeが日本でどう発展して置き換わっていくのかすごく気になりまして…。

しんじさん
そうですね、一部のスタートアップ企業がプロトタイプ開発に使ったり、社内の業務効率改善に使ったりする事例は増えていくと思いますね。
ただ、現状NoCodeツールは英語がデフォルトのものが多いので、それは日本企業が導入する際の障壁になってくるでしょうね。

しんじさん
英語のツールばかりだと、なんだかんだツールを使う人には抵抗がありそうですし、国内での利用者は増えにくいかもしれません。

初芝
サービスそのものが日本語対応してくれないと、中々爆発的な普及は見込めなさそうですよね…。
しんじさん
そうですね。
でもNoCodeはコストも大幅に削減できますし、日本でも広まった方が絶対に良いと思っています。

今からプログラミングを始めるならNoCodeからやるべし!

初芝
では初心者がこれからプログラミングを始めるとした場合、何から始めていくのが良いんでしょう?
しんじさん
僕はプログラミング学習をNoCodeから始めてみるのもいいと思っています。
今後は一部でも絶対にNoCodeが関わってくるはずなので。

NoCodeなら開発の全体像を掴みやすい

初芝
なるほど、それはなぜでしょう?

しんじさん
NoCodeは既存のコードと違い落とし穴が少ないんですよ。
既存のコードだとドキュメントなどに載っていない部分をやろうとしてつまづく人が多いし、開発環境による違いもあります。

しんじさん
ただ、NoCodeは環境による違いが少なく開発の全体像を掴むのには適してるので、プログラミングを学ぶのにまずNoCodeから入ってみてもいいんじゃないかと思っていますね。
細かい部分を突き詰めたいなら、コードを使っていっても良いでしょうし。

しんじさん
既にScratch(スクラッチ)というNoCodeのような抽象度の高いプログラミングツールが小学生向けに提供されてますし、NoCodeは自然な流れで徐々に普及していくと考えています。

プログラミングはどんどん簡単になっていく

しんじさん
実際社会人になると「英語・会計・IT(プログラミング)」が必須のツールだと言われることが多いんですが、別に全員がコードを書くという意味でのプログラミングを勉強しなくても良いと思うんですよ。

初芝
プログラミングは必要だとみんな言いますが…勉強しなくても良いんですか?

しんじさん
だって、どうせ勉強しても忘れるじゃないですか(笑)
もちろんプログラマーとしてバリバリ働きたいなら多少コードの勉強も必要ですよ。
だけど、そうじゃなかったらNoCodeでもいいんじゃないかって思うんです。

しんじさん
最初は機械語から始まったプログラミングですが、その後アセンブリ言語に代替えされ、今ではC言語のような高水準言語が台頭してどんどん抽象度が増していますよね。
抽象度が増してプログラミングが簡単になっていくと、最終的に行き着くゴールはNoCodeになるのかなと。

初芝
確かにそう言われるとかなり納得できます…!

しんじさん
NoCodeという思想は昔は「第四世代言語(4GL)」とも呼ばれ話題にはなっていましたが、最近になってやっと現実味を帯びてきましたね。

NoCodeによって今後はより一層アイデアを形にしやすくなる

初芝
今後NoCodeが主流になって行く中で、NoCodeでどのように案件を取っていけば良いのでしょうか?

しんじさん
NoCodeで案件を取って稼いでいくなら、お客さんとのコミュニケーションを一層大切にしつつ、提案型の営業ができる人が強いと思いますね。

しんじさん
ぶっちゃけNoCodeを専門にするよりコードを書く方が単価は高いだろうし、専門的な技術力があって工数があった方が報酬額は大きくなるじゃないですか。

しんじさん
なので、クライアントの作りたいサービスをNoCodeで実現し、逆に工数や費用を抑えていけるような部分を売りにして提案していけば良いんじゃないかと思います。

初芝
なるほど!
既にNoCodeの開発に特化した会社はあるんですか?
しんじさん
既に日本でもいくつかNoCode専門の開発会社が出てきていますね。
例えばBOLTiCodeEthical WorksMerといったNoCodeのサービスがそれに該当します。
しんじさん
海外でもたくさん開発会社が増えていますが、NoCodeの面白い部分って、アイデアをすぐにカタチに出来るところなんですよ。
お金がなくてもアイデア次第でどんどんカタチにできるので、今後は今よりも新しい価値を具現化しやすくなるでしょうね。
初芝
なるほど、じゃあアイデアが面白い人を集めて、NoCodeでそれをすぐカタチにしてもらうような試みも面白そうですね!

さいごに:今後はYouTubeでの発信活動も拡大予定

初芝
では最後になりますが、しんじさんの今後の予定について聞かせてください!
しんじさん
現在僕はYouTubeでNoCodeに関する発信活動をしてるんですが、そちらをもっともっと頑張っていきたいですね。
初芝
YouTubeでの発信もやられてるんですね!

しんじさん
はい!
初心者向けにNoCodeについて丁寧に解説する「NoCode School – ノーコードスクール –」というチャンネルを運営しているので、これからNoCodeを触ってみたい方は是非僕のチャンネルを登録してみてください!
動画はカットをしながらムダなく進めているので、スムーズに見てもらえるかと思いますね

NoCodeでメルカリのようなサービスを作る方法も丁寧に解説されてます▼

初芝
僕も少し見ましたが、めちゃくちゃ分かりやすいですね…。

しんじさん
YouTube以外にもTwitter(@__shinji__)にてNoCodeに関する発信はしているので、是非フォローして頂けると嬉しいです!

初芝
しんじさん、本日はありがとうございました!

これからNoCodeをマスターしたい人は「NoCode School」で学ぼう!

しんじさんが運営する「NoCode School – ノーコードスクール –」では、NoCodeをマスターする為に必要なツールの概要や使い方についてが体型的に網羅されています。

NoCodeツールの使い方から、コード不要でアプリを作る方法まで。

まさにこれからNoCodeを本格的に学んでいこうと考えている方にピッタリなので、是非チャンネル登録してみてください!

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