フリーランスとフリーターの違いと5つの共通点【働き方が全く異なります】

フリーランスとフリーターの違いが分からない…。
それぞれどんな働き方なんだろう…?

フリーランスとフリーターは混同されることが多い言葉ですが、同じ意味ではありません。

そもそもフリーランスは特定の会社などに属さず個人で仕事を請け負う「働き方」なのに対し、フリーターは企業と雇用関係を結び「パートやアルバイトとして働く人」。どちらも比較的自由度は高いですが、定義や働き方は全く異なるのです。

そこで今回は、フリーランスとフリーターの違いや共通点についてそれぞれ徹底的に解説していきます!

本記事内容
・フリーランスとフリーターの定義
・フリーランスとフリーターの違いと共通点

どっちにもフリーがついているけど何が違うんだろう…。
高収入を得られるのはどっち?
フリーターとフリーランスのメリットやデメリットは…?

こう考えていた方は、ぜひ参考にしてみてください!

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フリーランスとフリーターの定義

まずは、フリーランスとフリーターの定義をチェックしていきましょう!

フリーランスとは?

フリーランスとは、特定の企業や組織に属さず持たずに個人で仕事を請け負う「働き方」の呼称。

フリーランス協会では「特定の企業や団体、組織に専従しない独立した形態で、自身の専門知識やスキルを提供して対価を得る人」と定義されており、以下のような人は全てフリーランスと呼ばれます。

  • 法人企業の代表として他企業の仕事を請け負う人
  • 開業届提出の有無に関係なく個人で仕事をする人
  • 会社に雇用されながら起業・他の組織と契約する人
  • 2社以上に雇用される人

ご覧の通り、フリーランスはあくまで特定の組織に専従しない一つの働き方を指した言葉。個人事業主や法人など事業のやり方、雇用関係の有無は問いません。

フリーターとは?

一方でフリーターは、正社員以外の就労雇用形態で働く人を指します。

フリーランスと混同されがちですが、フリーターは主に会社と雇用形態を結びパート・アルバイトで生計を立てる者を指すため、そもそもの働き方が異なります。

厚生労働省の労働力調査におけるフリーターの定義は、以下の通り。

  • 年齢は15歳〜34歳
  • アルバイトもしくはパートとして働いている者
  • 男性は継続就業年数が1〜5年未満の者
  • 女性は未婚で仕事を主にしている者
  • 未就業かつ家事も通学をしておらずアルバイト・パートを希望する者

つまり、フリーターに就業の有無は関係ありません。現在進行形でパートやアルバイトで働いておらず、働く意志を持って活動をしている人もフリーターに含まれます。

フリーランスとフリーターの違い

次にフリーランスとフリーターの違いを、以下3つの観点からチェックしてみましょう。

  1. 雇用形態
  2. 確定申告の有無
  3. 収入の限度

それぞれ解説していきます!

1.雇用形態

第一に、フリーランスとフリーターは以下のように雇用形態が異なります。

雇用形態 収入形態
フリーランス ・基本的に雇用されていない
・発注者と業務委託契約や請負契約を交わす
・成果報酬型
・収入は事業所得
フリーター ・非正規雇用 ・時給や日給制
・収入は給与所得

フリーランスは基本的に雇用関係を持たず案件ごとに報酬を得る成果報酬型であるのに対し、フリーターは会社に属して給料が支払われます。

つまり大きな違いは個人で仕事を請け負うか、会社に雇われるかといった点。ただしフリーランスの定義には2社以上から雇用されている人も含まれていますから、そういった場合は「フリーランスでもありフリーターでもある」と言えるでしょう。

なお、フリーターは社会保険料の大部分を会社に負担してもらったり、アルバイトでも一定時間働けば有給休暇を取得したりできます。対してフリーランスは社会保険料を全額自己負担しなくてはならず、有給休暇もありません。

2.確定申告の有無

フリーターは会社が年末調整をしてくれるため、基本的には確定申告が不要です。対して個人で仕事を請け負うフリーランスは、自分自身で確定申告しなければなりません。

確定申告とは?
1年間の所得を申告し、そこにかかる税金を申告・納税する手続き。

ただし、以下に該当する場合はフリーターでも確定申告が必要です。

  • 2カ所以上で勤務しているフリーター
  • 雇用契約と業務委託を併用しているフリーター
  • 業務委託をしているフリーター

会社側で年末調整できるのは1カ所の雇用契約先のみのため、掛け持ちでアルバイトをしているフリーターは原則確定申告が必須だと覚えておきましょう!

3.収入の限度

フリーランスとフリーターは収入の限度が全く異なります。両者ともに安定しにくい点は同じですが、時給や日給で働くフリーターの給与は限界があるのに対し、フリーランスの報酬は天井がありません。

なお、クラウドソーシングサービス「Lancers」のフリーランス実態調査によると、フリーランス(自営業)の年収平均は356万円。対して、フリーター(非正規職員)の平均年収は約210万円です。

平均年収からみても、高収入を目指せるのはフリーターよりフリーランスだと言えるでしょう。

フリーターはいくら頑張っても稼げる金額に上限があるのに対し、フリーランスは自分の能力が収入に反映される働き方ができるのです。

フリーランスとフリーターの共通点5つ

フリーランスとフリーターは雇用形態や収入面が異なる一方、共通点もあります。

具体的には、以下の5つ。

  1. 副業ができる
  2. 働く時間を自由に選択できる
  3. 収入が安定しにくい
  4. 社会的な信用度が低い
  5. 働き方に理解を得にくい

メリットもあればデメリットもあるので、それぞれ順番にチェックしていきましょう。

1.副業ができる

フリーランスとフリーターはどちらも副業ができます。

そもそも多くのフリーランスは誰とも雇用関係にないため、副業に対する縛りがありません。フリーターは会社と雇用関係にあるものの、アルバイトやパートに対して副業を禁止している会社は一般的にかなり少ないでしょう。

反対に正規雇用者は、会社の規則で禁止されているため副業をしたくてもできない人が大半です。最近では副業解禁が推薦されていますが、未だに数多くの企業が認めていません。

自由に副業ができるのは、フリーランスとフリーターならではのメリットでしょう。

2.働く時間を自由に選択できる

そして、フリーランスとフリーターは働く時間を比較的自由に選べます。

勤務時間から勤務場所までを自由に決められるのはフリーランスの特権ですが、フリーターも職場の条件によるもののある程度はシフトを選べるでしょう。両者ともに、会社員のように「平日8時〜9時」など勤務時間が定められているわけではありません。

休みも自分で決められますから、出歩いている人が少ない平日に休暇を取って出掛けたり、家族や趣味の時間を優先したり、働き方の自由度は非常に高いと言えます。

3.収入が安定しにくい

フリーランスとフリーターは収入が安定しにくい共通点があり、その原因は以下の通りです。

フリーランス
・案件ごとに契約を結ぶ
・案件の増減がある
・一定の報酬金額が決まっていない
フリーター
・時給もしくは日給制
・成果を出しても給与は一定
・昇給する可能性が低い

企業に正社員雇用される場合は「月収20万円」などと給与が明確ですが、毎月働いた分だけの報酬・給与を得るフリーランスやフリーターは安定性が高いとは言えません。

働き方の自由度は高いものの、収入が安定しにくく、体調不良などで働けない期間があれば無収入になるリスクも背負っているのです。

4.社会的な信用度が低い

フリーランスとフリーターは企業に勤める正社員と比べ収入が不安定な分、社会的信用度が低くなりがちです。

なので、車や家のローン、クレジットカードの審査などでは、収入に関係なく不利になる可能性があるでしょう。クレジットカードの審査を通過しても、利用枠が最低額までしか許可されないケースも珍しくありません。現在の日本では、雇用形態や働き方で信用度を判断されてしまうのです。

ただしフリーランスであれば、フリーターに比べ社会的信用を積み上げやすいと言えます。一定水準もしくはそれ以上の所得を得つつ活動を長期間継続すれば、事業が成功しているとみなされ徐々に信用を得られるようになるでしょう。

残念ながらフリーターは、勤続年数が経過しても社会的信用を上げにくいのが現実です。

5.働き方に理解を得にくい

フリーランスやフリーターは、周囲の人たちから働き方に対する理解を得られないことも珍しくありません。

特に企業に属することが当たり前の世代や安定性を求めた働き方が第一だと考える人にとって、両者は理解し難い働き方だと言えます。「定職に就かずフラフラしている」「将来のことを考えていない働き方だ」といった意見を持つ人も一定数いるのが現実でしょう。

なお、フリーランスやフリーターがネガティブなイメージを持たれるのは、主に以下のような理由が考えられます。

  • 収入が不安定
  • 収入が途絶える可能性がある
  • 万が一の保証がない

将来を見据えつつ目標を立てて着実に前進しているなら少しづつ周囲から理解してもらえるかもしれませんが、実際に冷たい視線を浴びた経験のある人は少なくありません。

フリーランスやフリーターとして働くのであれば、理解を得られなくてもある程度は仕方ないと心得ておくべきでしょう。

まとめ:フリーランスとフリーターは働き方が全く異なる!

以上、フリーランスは特定の企業や組織に専従せず個人で仕事を請け負う人を指すのに対し、フリーターは正社員以外の雇用形態で働く人を指します。

両者ともに「フリー」という言葉がつくため混同されがちですが、雇用形態や確定申告の有無など根本的に性質や仕組みが異なります。

一方で、収入の安定性や社会的な信用度においては似通った部分もあり、収入が途絶えるリスクを背負っているのが両者の共通した大きなデメリットだと言えるでしょう。

いずれにせよ、フリーランス・フリーター共に自由な働き方が実現できるのは事実です。

時給や日給で確実に収入を得ていきたいならフリーター、スキルで勝負して高収入を目指したいならフリーランスなど、自分にベストな働き方を選択してみてくださいね!

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