「Web制作案件では炎上がつきもの」と不安に感じていませんか?
実は、案件炎上の多くはいくつかのパターンに分類でき、正しい知識さえあれば未然に防ぐことが可能です。
この記事では、400件以上の案件に携わってきたプロの経験をもとに、実務で使えるチェックリストを3つの観点に分けて具体的に解説します。
案件をスムーズに進め、クライアントの信頼を得るためにも参考にしてください。

ヒアリング時に押さえておきたい4つのチェックリスト

案件の初期段階、特に見積もりを提示する前のヒアリングは重要です。
ここでの確認漏れが後々大きなトラブルに発展するおそれがあるので、上記の項目は必ず確認しましょう。
1:サーバー環境・ドメインの管理状況は確認したか
サイト公開の最終段階で「公開できない」という最悪の事態を避けるため、クライアントが現在使用しているサーバーの種類やドメインの管理会社は必ず確認しましょう。
2:メールサーバーの利用状況は確認したか
特にサーバー移管を伴うリニューアル案件でトラブルになりがちなのがメールです。
「サーバーを変更したらメールが届かなくなった」という事態は、クライアントのビジネスに直接的な損害を与えかねません。
現在のメールサーバーの利用状況を正確に把握し、移管計画を立てることが重要です。
3:連携している外部ツールやWordPressプラグインはすべて洗い出せているか
サイトには、見ただけでは分からない予約管理ツールやWordPressのプラグインなどが連携されていることが多々あります。
これらを確認せずに進めると、リニューアル後に「今まで使えていた機能が使えない」という問題が発生します。
現在連携しているサービスは、ひと通りヒアリングしましょう。

その場合は、「見た限り、〇〇というツールを使っていそうですが、他にも使っているものはありますか?」と聞いておくと安心ですね。
4:過去の施策などSEO関連の情報はヒアリングできているか
サイトリニューアルにおいて、既存サイトが持っているSEOの評価を引き継ぐことは重要です。
これを怠ると、リニューアル後に検索順位が大きく下落してしまう可能性があります。
過去のSEO施策などを把握した上で、適切な対応を行いましょう。
制作・開発時に押さえておきたい2つのチェックリスト

制作・開発を進める上で、特に技術的な観点から注意すべきポイントが存在します。
順に確認していきましょう。
1:移行元と移行先のサーバーでPHPのバージョンに問題はないか
特にWordPressなどのCMSを用いたサイトのサーバーを移管する場合、移管元と移管先でPHPのバージョンが異なると、「サイトが表示されない」「システムが動かない」といったエラーが発生することがあります。
事前に両環境のPHPバージョンを確認し、互換性に問題がないか検証することが大切です。
2:データベースを移行する場合、文字コードは正しく設定されているか
データベースを移行する際に、文字コードの設定が異なっていると文字化けが発生します。
その結果、サイト上のテキストが正しく表示されなくなってしまいます。
移行作業前には必ずデータベースの文字コードを確認し、設定を合わせておきましょう。
納品前に押さえておきたい6つのチェックリスト

品質を担保するために、納品する前には上記の6項目を確認しましょう。
1:仕様書通りの機能が実装されているか
ヒアリングで決定した仕様を満たしているか、必ずすべてのページを確認しましょう。
2:各デバイス・ブラウザでデザイン崩れはないか
PC・スマホ、主要なブラウザを使用して、デザインの表示崩れがないかを確認しましょう。
3:検索避けの「noindex」タグが本番環境に残っていないか
開発中は検索エンジンに表示されないよう「noindex」タグを設定します。
これが本番環境に残っていると、サイトを公開してもいつまでも検索結果に表示されません。
クライアントにとって大きな機会損失となるため、公開前に必ず確認・解除しましょう。
4:リンク切れはないか
「お問い合わせ」や「購入」など、サイトのコンバージョンに直結する重要なボタンのリンクが切れていると、機会損失につながります。
すべてのリンクが正しく機能するか、本番環境のURLでチェックすることが重要です。
5:SEO関連の主要タグは設定されているか
titleタグ、description、canonicalタグ、h1やh2などの見出し、画像のaltタグなどはSEOの基本です。
クライアントから具体的な指示がなくても、空欄になっている場合は「何か設定しますか?」と提案できると、プロとしての信頼度が上がります。
6:計測タグは埋め込まれているか
サイト公開後の効果を測定するために、Googleアナリティクスなどの計測タグは必須です。
この設定が漏れていると、公開直後の貴重なデータを取得できなくなってしまいます。
忘れずに設定し、正常に計測できるかまで確認しましょう。
まとめ:自分専用のチェックリストを作って品質を担保しよう
炎上してしまう案件はある程度パターンが決まっているため、対策をしっかりと押さえておけば未然に防ぐことが可能です。
本記事で紹介したチェックリストをプロの基準として認識し、案件のたびに立ち返る習慣をつけていきましょう。
また、チェックリストは作って終わりではありません。
案件を重ねるたびに見直して、どんどんアップデートしていきましょう。
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はにわまんさん(@haniwa008)
Webコーダー。コーディングを中心にディレクションからサイト運用・保守まで、Web制作全般の仕事に400件以上携わった経験あり。デイトラのマネージャーも務めている。