フリーランスも確定申告は必要?払う税金は?知っておくべき税金事情を分かりやすく解説!

フリーランスになると避けては通れない確定申告。しかし、確定申告なんていう言葉を見ると、なんとなく難しく感じて敬遠してしまいますよね。

※確定申告…その年の売り上げを計算し、払う税金の額を決定する手続きのこと

とはいえ、いざフリーランスになるときに「確定申告ってなんだっけ?」「どうやって税金の手続きをすればいいの?」なんていう状態ではやっぱり不安です。

この記事ではそんな不安を解消するべく、以下の3つについて解説していきます。

  • フリーランスが知っておくべき税金
  • 確定申告のやり方
  • 便利な税金関連ツール

税金という少しややこしいトピックではありますが、この記事ではできるかぎり分かりやすくお伝えします。

フリーランスとして知っておくべき税金の4つの基礎知識

フリーランスとして税金を納めるにあたり、自分が納める税金の種類や金額を知っておかないと思わぬ税金の徴収でお金の底が尽きてしまったり、知らぬ間に脱税してしまったり後々苦しんでしまうことになります。

そのため、まずは以下の4つの項目に分けてフリーランスの税金事情を解説します。
この4つの項目で税金のざっくりとした全体像を掴んでいきましょう。

  • 会社員からフリーランスになると変わる税金の流れ
  • これだけ覚えておこう!フリーランスが納める4種類の税金
  • フリーランスだからこそお得!?経費で節税
  • 知らないでは許されない、税金に関する犯罪とは?

会社員からフリーランスになると変わる税金の流れ

ではまず、会社員とフリーランスの税金の違いについて見ていきたいと思います。

実は会社員とフリーランスはほとんど同じ種類の税金を払っています。しかしフリーランスの税金事情の方がややこしそうに見えるのは、その経路が異なるからです。

というのも、会社員であれば会社が代わりに税金の手続きをしてくれますが、フリーランスの人はすべて自分でしなくてはいけないのです

会社員だったら自分でやらなくてよかった手続きをやることになるので手間が増えてめんどくさく感じてしまいますが、残念ながら税金の支払いは避けて通れません。

そのため、多くのフリーランスがこの手続き簡単にするためにfreeeマネーフォワードなどの便利なツールを使っています。

この2つの便利ツールについては後で詳しく紹介しますのでご安心くださいね。

これだけ覚えておこう!フリーランスが納める4種類の税金

では次に、思わぬ税金の徴収に苦しんでしまうことを防ぐために実際にフリーランスがどんな税金を納めているのかをしっかり把握しておきましょう

大きく分けてこちらの4つがフリーランスが納めている税金になります。

・所得税
・住民税
・個人事業税
・消費税

では、ひとつひとつ簡単に説明していきますね。

所得税

所得税は、1年間の所得(売り上げから経費を引いたもの)の金額に応じて国に払う税金です

税率は下の表のように所得の額に応じて5~45%になります。

参考サイト:所得税の税率|国税庁

この表をパッと見ると、所得が4,000万円を超えるとその45%である1,800万円が税金で取られてしまうように見えますが、そうではありません。

表をよく見ると所得の内の195万円に5%、195万円を越えたところから330万円までに10%…と、基準を越えた部分に対してのみその税率が適用されます。

そのため、もし所得が4,100万円なら4,100-4,000=100万円にだけ45%の税率がかけられるので「3,999万円と4,001万円の所得なら3,999万円の方が断然お得!」というのは誤解ですので注意が必要です。

住民税

住民税は自分が住んでいる都道府県と市区町村に支払う税金です

こちらは、前年の所得の10%が対象になります。

この住民税は前年の所得に基づくのがポイントで、会社員からフリーランスになると1年目は会社員としての収入を基準にした税金の支払いが襲ってきます。

ちなみに、会社員からフリーランスに転身した多くの人が1年目から会社員の年収を越えるのは難しく、この住民税に苦しめられます。

そのため、会社員からフリーランスになる方はしっかりと住民税が払える分は確保してから会社を退職するのがおすすめです

個人事業税

こちらは会社員にはない種類の税金で、業種によって税率0~5%と変動があります

フリーランスエンジニアやデザイナーは雇用形態や業務内容で変化することはあるものの、基本的に税率は5%に設定されています。
また、各業種の個人事業税率がこちらの国税庁のページに記載されていますので自分に当てはまるものをご確認くださいね。

事業税に感ずる事項|国税庁

消費税

最後に消費税です。

ここでの「消費税」は私たちが何かを購入するときにかかっている消費税とは少し異なる税になります。

フリーランスが国に支払う消費税は「2年前の売り上げが1000万円をこえているとき、その売り上げの8%の支払い義務がある税金」という認識になっています。

税率こそ同じですが、私たちがよく知る消費税とはずいぶん違いますね。

しかし1,000万円以上の売り上げがなければ支払い義務がないためこの消費税は私たちにかなり親切な税金ではないでしょうか。

 

ということで、

・所得税
・住民税
・個人事業税
・消費税

についてざっくりと説明してきました。

そして、これらの税金の払う金額を決定するためにその年の売り上げや所得を提出するものが「確定申告」になります。

また、今回はそれぞれの税金について簡単に説明しましたが、こちらの2つの記事ではより詳しく説明されていますので興味のある方はぜひ見てみてくださいね。

フリーランスだからこそお得になる節税情報!

ここまでで

うーん、フリーランスになると会社員と違って税金のあれこれを自分でやらないといけないし、めんどくさいなぁ…

と感じている方もいるかもしれません。

しかし、会社員よりも税金の手続きに手間がかかることは事実とは言え、実はフリーランスだからこそ「節税」をしてお得にできることもあるのです。

さきほど、税金についてみていると所得(売り上げー経費)の金額に応じて税金の支払いも多くなる税金ががほとんどでした。

ということは、所得が少なくなれば払う税金を抑えることができるのです。そしてそれには自分が仕事で使用したもので経費になるものをきちんと確定申告で申請することが重要になります。

具体的な項目としては、以下の項目はフリーランスだと経費として申請することで節税ができます。

  • 書籍代
  • 勉強会の参加費
  • 家賃
  • 光熱費

ただし、税金がお得になるからと言ってもちろん使いすぎには注意です。

会社員にとって経費というと会社が払ってくれて私たちの負担は0ですが、フリーランスにとっての経費は税金がお得になるのみなので購入にかかる費用は当然払わなくてはなりません。

そのため、「経費になるから」と余分に使うのではなく、必要な出費で経費として申請できるものをしっかりと申請するという意識を心掛けましょう。

知らないでは許されない!税金に関する犯罪とは?

ではここからは、税金で気をつけることについて見ていきましょう。

フリーランスが気をつけるべき税金事情に次の2つが挙げられます。

・売り上げの申告をしていない…脱税

・節税のためにウソの売り上げ申告をする…偽装

脱税

“うっかりミス”とかわいらしく表現しましたが、脱税は違法ですので罰金や懲役の対象になります

払っていない税金はまず国から連絡が来て、それでも払わない場合に処罰の対象となりますが、初めから脱税していないことに越したことはありません。

申請が遅れると追加で料金がかかってしまったりして本来ならなかった出費が出てしまう場合もありますので、できるかぎりしっかりと確認して申請するようにしましょう

偽装

フリーランスの経費には書籍代服代など、どれぐらい経費にしていいのかよくわからないものもあります。

それに関しては間違っていれば税務署の方からいずれ指摘されそこで修正すればよく、これに関しては偽装として問題になることはほとんどありません。

しかし、もし「節税のために経費をもっと増やしたい…!」と拾った領収書などを使って経費の申請などをしてしまうと、すぐに犯罪になってしまいます。

これがバレればお得どころが巨額の罰金を払わなければなりませんので、当たり前ですがこういったことは絶対にしないようにしましょう。

フリーランスになってまずやること2ステップ!

ここまででフリーランスの税金の基礎についてざっくりと説明してきました。

それでは、ここからは実際にフリーランスになったときにどうやって税金を納めていけばよいのかを見ていきましょう。

具体的にはこちらの2つについて解説していきます。

・確定申告は青色で!なぜ青色がいいの?

・開業届を出そう!

青色申告などはあまり馴染みのない単語かもしれませんが、分かりやすく解説しながら進めていきますのでご安心くださいね。

確定申告は青色で!なぜ青色がいいの?

フリーランスの確定申告には青色申告・白色申告の2種類がありますが、おすすめするのは青色申告です!

なぜなら青色申告は白色申告とそんなに変わらない手間の手続きにもかかわらず、税金が最大で65万円もお得になるからです。

また、青色申告だと家族への給料が経費ととして申請できたり、赤字を3年間繰り越せたりといいこと尽くしです。

そのため、何か特別な理由がないかぎりは青色申告がおすすめです。

青色・白色申告についてもっと詳しく知りたい方こちらの記事も参考にしてみてくださいね。

青色申告と白色申告は何が違う?メリットとデメリットとは|freee

開業届を出そう!

次に開業届についてです。

開業届をだすのは実はそれほど難しいものではありません。

税務署に行き用紙に簡単な項目を記入するだけですので、5~10分ほどで手続きができます。

分かりやすくするため、開業届を出す流れついて次の3つを簡単に見ていきたいと思います。

・どこで開業届をもらうの?

・開業届はどうやって書くの?

・開業届はどこで受理されるの?

どこで開業届をもらうの?

税務署で直接もらうか、もしくは開業届はこちらの国税庁のホームページからPDFをダウンロードできます。

個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁

※実際の開業届の用紙

 

開業届はどうやって書くの?

開業届には、名前や住所など、簡単な項目を書きます。

開業届はどこで受理されるの?

開業届はお近くの税務署に直接持っていくか、郵送で提出します。

税務署の受付時間は平日の8時30分から17時までになりますのでこの時間に税務署に行くのが難しい方は郵送がおすすめです。

詳しい受付時間などもこちらの国税庁のホームページにありますのでご確認くださいね。

個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁

フリーランスからの絶大な信頼を誇る、使うと便利な2つの税金関連ツール

では最後に、これまで見てきたフリーランスとして税金の手続きを行うにあたって、使うと便利な税金関連ツールを2つ紹介したいと思います。

freee/クラウド会計ソフト

サイトURL:https://www.freee.co.jp/

こちらのfreeeはとても使い勝手が良く、多くのフリーランスが使用しています。

確定申告はもちろん、フリーランスとしてどこかに常駐する際にも出勤・退勤時間を入力すると自動で給料計算をしてくれます。

こちらのアプリは有料ですが、1ヶ月間の無料お試し期間もありますのでぜひお試しください。

マネーフォワード/無料で使える家計簿アプリ

サイトURL:https://moneyforward.com/

こちらのマネーフォワードは無料のアプリになります。

安心してフリーランスになろう

ということで、今回は税金の種類や節税情報などのフリーランスとして知っておくべき税金の基礎知識
確定申告の選び方や開業届の出し方について見ていきました。

税金事情がよくわからないからという理由でフリーランスという選択肢が見えなくなってしまうのは非常にもったいないです。

会社員とフリーランス、どちらの選択肢もあるうえで自分の目的にあった働き方を選択できるようにしていただけたらと思います。

また、最後になりますがどうしても税金の手続きが不安な方には税金のプロである税理士さんに依頼することもおすすめです

もちろん依頼をするとお金はかかりますが、自分で申請する手間やプロがお得な税金の手続きの仕方などを教えてくれることを考えると1度お願いしてみるのを考えても良いでしょう。

ただ、自分で手続きをするにしても税理士さんにお願いするにしても、予期せぬ事態を引き起こさないようにフリーランスとして最低限の税金に対する知識はつけていくようにしましょう

東京フリーランスでは、税金知識を身に着ける入門書として「お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください! 」という本をおすすめしております。

漫画でとても分かりやすく書かれていますので、これまでに税金に苦手意識があった方に最適です。

それでは、この記事がフリーランスエンジニアを目指している方にとって少しでも参考になれば幸いです!

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