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Webデザイナーの相場は、制作物や働き方で異なります。基準を知らないまま始めると、思ったより稼げずに疲弊してしまうかもしれません。
本記事では、デザインの制作物・働き方別でリアルな相場を解説し、Webデザイナーとして収入をアップする5つのコツも紹介しています。
自分に合った働き方や稼ぎ方をつかむコツとして、ぜひ読み進めてみてください。

Webデザイナーの相場は「請負契約」と「準委任契約」

Webデザイナーの相場は、請負契約(成果物に対して支払われる報酬)と準委任契約(働いた時間に対して支払われる報酬)の契約形態で大きく変わります。
請負契約は業務委託の一種で、LPやWebサイトなど「制作物ごと」に報酬が発生する働き方です。
準委任契約も業務委託の一種で、「時給制・月額固定」で安定した収入を得られる働き方として企業案件でよく使われます。
正社員はこのどちらにも当てはまらず、固定給+福利厚生の仕組みで収入が決まるため、相場の計算方法も異なります。
Webデザイナーの制作物別の相場
まずは、制作物別の相場を見ていきましょう。
| 職種 | 時給 |
| ロゴデザイン | 1,000〜2,000円 |
| バナー制作 | 1,000〜2,000円 |
| イラスト | 1,000〜2,000円 |
| DTPデザイン | 2,000円以上 |
| プロダクトデザイン | 2,000〜3,000円 |
| ECサイトデザイン | 2,000〜3,000円 |
| Webデザイン | 2,000〜3,000円 |
| UI/UXデザイン | 4,000〜5,000円 |
仕事を受注する際の参考にしてみてください。
ロゴデザイン

ロゴデザインの相場は、クラウドソーシングでは2〜5万円前後です。
ただし、3,300円〜5,000円の低単価案件も多く、コンペ形式の場合は採用されなければ報酬ゼロになるため、時給が1,000円を下回ることもあります。
一方、正社員としてロゴ制作やブランド周りのデザインを担当する求人では、月給26〜40万円の募集も見られます。
バナー制作

バナー制作の単価は、1,500円〜2万円です。
単価に幅はありますが、クラウドソーシングでも時給1,500円前後の案件は十分に狙えます。求人サイトでは、時給1,000〜1,500円の募集があります。
バナー制作は慣れると1本2時間ほどで仕上げられるようになり、Canvaや生成AIを活用すれば実質的な時給アップを狙うことも可能です。
効率よく量をこなせる制作フローを作ることで単価アップにつながります。
イラスト

イラストレーターの相場は扱うジャンルによって大きく異なり、以下のように幅があります。
- 小規模案件(アイコン・4コマなど):数千円〜1万円前後
- 大型案件(パッケージ・キャラクター制作):10〜20万円
クラウドワークスで多いのは小規模案件で、時給換算が1,000円を下回るケースも珍しくありません。
一方、パッケージデザインやキャラクターデザインのようにビジネスへの影響が大きい案件は単価が高騰しやすく、100万円単位の依頼も存在します。しかし、こうした依頼はクラウドソーシングにはほとんど流れてきません。
高単価を狙うには実績と営業が必要で、企業に所属して働く場合の相場は時給2,000円前後が一般的です。
DTPデザイン

印刷物のデザインをするDTPデザインの相場は、案件の規模や担当範囲によって時給1,000〜3,000円です。
チラシなどの小さな印刷物は単価が低く、時給換算で1,000円前後になる傾向があります。
一方、パッケージデザインや本の表紙、広告のようにブランドの中核に関わる制作物は時給3,000円を狙える領域です。
特に医療・金融など「お金が動く業界」の案件は、高単価になります。
プロダクトデザイン

プロダクトデザインの相場は、クラウドソーシングでは時給換算で1,000〜2,000円程度です。
実際に扱うのはスマホや文具、日用品など「手で触れる製品」のデザインですが、こうした案件はクラウドソーシング自体にほとんど出てきません。
そのため、単価が伸びるかどうかは、企業ブランドや使用シーンまで踏まえて設計できるかで大きく変わります。
安定した収入や専門的な経験を積みたい場合は企業所属で働くことが現実的で、相場は時給2,000〜3,000円です。
ECサイトデザイン

ECデザインの相場は、クラウドソーシングでも時給3,000円前後を狙える案件があり、Webデザイン職の中では比較的高めです。
ただし、商品画像の差し替えやバナー調整など単純作業が中心の場合は、バナーデザイナーと同水準の単価で、収入が伸びにくい点はおさえておきましょう。
ECサイトのUI設計や運用改善まで対応できるようになると、月給30万円も目指せるようになります。
Webデザイン

Webデザイナーの相場は1〜2ページの採用サイトで5〜10万円など、成果物の規模によって変動します。
トップページ1枚だけの案件で3万円前後になることがあり、クラウドソーシングで時給2,000円を狙える案件が見つかります。
経験を重ねると時給2,000〜3,000円の案件にも挑戦しやすくなり、収入の幅が広がるのが特徴です。
Webデザイナーは需要が高い職種のため、実績を積むほど直接依頼や継続案件を受注しやすくなります。
UI/UXデザイン

UI/UXデザイナーの相場は、クラウドソーシングでも時給3,000〜5,000円が狙えるなど、デザイン職の中でも高めです。
アプリやWebサービスの画面設計を担うため、UI(見た目)だけでなくUX(体験)まで理解できる人は需要が伸びています。
UI/UX領域は実務で対応できる人材が少なく、他職種より報酬水準が高くなりやすい分野のため、未経験から応募できる正社員の求人でも月給46〜60万円が提示されるケースがあります。
Webデザイナーの雇用形態別の収入相場

どのような契約形態で働くかによる収入の違いを見ていきましょう。
- 請負契約
- 準委任契約
- 正社員
同じスキルを持っていても、どの働き方を選ぶかで収入も働き方も大きく変わります。どの働き方が自分に合いそうか、比べながらイメージしてみてください。
請負契約
成果物を納品する請負契約の案件の取り方は、次の2種類があります。
- クラウドソーシング
- 企業との直接契約(直営業・エンド営業)
初心者が始めやすいのは、クラウドソーシングです。案件が多く探しやすい反面、運営側に支払う仲介手数料が引かれるため、報酬が少なくなりやすい特徴があります。
たとえばクラウドワークスでは、11,000円(税込)の案件でも手数料2,420円が差し引かれ、受け取れる金額は8,580円です。
企業と直接契約する案件では手数料が発生しないため、同じデザインでも報酬が高くなります。最初はクラウドソーシングで経験を積みつつ、慣れてきたら少しずつ直接依頼の比率を増やすことで、単価アップが狙えます。
エンド営業とは
仲介業者や下請けを介さず、商品やサービスを実際に利用する最終顧客(エンドユーザー)と直接契約を結ぶ営業活動のこと。間に他社が入らないため利益率が高く、顧客の生の声を聞きながら仕事を進められます。
準委任契約
準委任契約は、成果物ではなく働いた時間に対して報酬が支払われる働き方です。以下の例を見てみましょう。
時給 :2,000円
稼働時間:1日7時間
稼働日数:週3日(月12日)
月収:2,000円 × 7時間 × 12日=168,000円
このように、働いた時間がそのまま収入に反映されるため、請負契約より収入が安定しやすい特徴があります。
業務を通じて企業と長期的に関わるため、幅広い経験を積みやすいメリットもあります。しかし、税金や保険料はすべて自己負担になる点はおさえておきましょう。
正社員

Webデザイナーの正社員の年収は、厚生労働省によると全国平均は483.9万円(月額27.3万円)です。金額だけ見ると、フリーランスより収入が低く感じることもありますが、社会保険・有給休暇・賞与などの福利厚生がそろうため、生活の安定感があります。
また、ディレクターやマネージャー職の経験を積むことで、年収アップが期待できます。
Webデザイナーとして稼ぎ続ける5つのコツ

Webデザイナーとして成果を出すコツは、以下の5つです。
- デザインスキルをつける
- 言語化力を磨く
- 事前準備の質を上げる
- 営業スキルを高める
- ディレクション力をつける
デザインスキルをつける
デザインの基礎が身についていると、作品の完成度が上がり、相手に「この人なら任せられる」と思われやすくなります。
まずは見やすい情報整理を意識し、色・余白・文字サイズの基本ルールを押さえましょう。
バナーやLPを真似し、「なぜこの配置なのか」を自分なりに理由をつけて模倣するだけでも成長します。
初心者のうちは作品ごとに改善点を一つ決めて直す習慣をつけるだけでも、実力をつけられます。
言語化力を磨く
デザインを言語化すると、クライアントの要望に合ったデザインを作れるようになります。具体的には、以下の3つのメリットがあります。
- 円滑なコミュニケーション
- 迅速な修正対応
- 説得力のあるデザイン
言語化力を磨くと、色やレイアウトの根拠を伝えられるようになるため、デザイン自体の説得力も上がり、作品に自信を持てるようになります。
言語化の練習には、自分のデザインに対して「なぜこの色か」「なぜこの配置か」をメモに残すことが効果的です。
日常でも、カフェの看板や音楽に対して「なぜいいと感じたか」を考える習慣をつけると、観察力と言語化力が身につきます。
営業で事前準備の質を上げる
営業の事前準備ができているデザイナーは、提案力の幅が広がり、クライアントから信頼されやすくなります。
準備不足のまま面談に臨んで提案したとしても、「この人はうちのことを理解していない」と判断され、受注につながりません。
そのため、営業する際は以下の3つを調べておきましょう。
- クライアントのWebサイトや過去の実績
- クライアントのターゲットユーザー
- 競合のデザイン
リサーチを丁寧にしておくことで、ヒアリングで聞くべき内容もクリアになり、具体的な提案ができます。準備が整っているほど、案件を受注する確率が高まります。
営業スキルを高める
営業スキルは、継続的に案件を受注するために必要なスキルです。どれだけデザインスキルがあっても、存在が知られなければ仕事にはつながりません。
デザインの作品やポートフォリオをSNSに公開したり、興味のある案件に応募したりして、自分を見つけてもらう機会を増やしましょう。
行動すればするほど、デザインの相談や面談につながるチャンスが増えていきます。最初は小さくてもいいので、発信と応募を続けて、自分を知ってもらうために動いていきましょう。
ディレクション能力を持つ
ディレクションスキルは、デザインを依頼通りに作るだけでなく、「求められている成果に合わせて調整する力」です。
デザインの仕事はクライアントとのやり取りの中で進むため、意図のすれ違いがあると、完成したものが「思っていたのと違う」となりやすくなります。
打ち合わせでは「何のために作るのか」「どこで使うのか」「何を優先したいのか」を確認し、お互いのイメージを揃えてから進めることが大切です。
こうした確認を丁寧に積み重ねることで、プロジェクト全体をスムーズに進められるようになり、ディレクション能力も自然に育っていきます。
Webデザイナーの相場についてよくある質問
Webデザイナーの相場について、よくある質問をまとめました。
気になる質問からチェックしてみてください。
LPの相場はいくらですか?
LPの1ページの相場は10万〜30万円前後です。デザインからコーディングまで含むと金額が上がり、実績や直契約かどうかでも単価は変わります。
Webサイト10ページの相場はいくらですか?
10ページ規模のWebサイトは、30万〜100万円前後が一般的とされています。
デザイン部分の取り分は制作費の30〜50%が目安で、制作会社経由か直請けかで大きく変わります。
同じ10ページでも構成量やデザイン難易度、WordPressかStudioかなどによって金額は大きく変動します。
Webデザイナーは未経験でも稼げますか?
未経験でも稼げますが、いきなり高単価を狙うのは現実的ではありません。
まずはバナーや名刺など小さく始められる制作で実績を作り、ポートフォリオを整えることで徐々に案件が取りやすくなります。
実績が増えるほど単価も上がっていくため、段階的に収入を伸ばすことは十分可能です。
まとめ
Webデザイナーの相場は、制作物と働き方で変わります。
相場が異なることを理解すれば、自分がどの働き方でどれくらい稼げるのかを正しく判断できます。また、デザイン力や営業力、言語化などのスキルを伸ばすほど単価も上がり、安定して稼ぐことも可能です。
Webデザイナーの相場を把握しつつスキルを磨き、自分に合った働き方で収入の幅を広げていきましょう。
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