『未経験からWebマーケをするなら“マーケティング思考”を持て!』マ宿主催者のヤマさんへ突撃インタビュー!

『未経験からWebマーケをするなら“マーケティング思考”を持て!』マ宿主催者のヤマさんへ突撃インタビュー!

今やサイトの分析やインターネット広告の運用など、Webに精通する「マーケター」の需要が増え続けています。特にインターネット広告の市場は2019年に約2兆円を超え、ついにテレビ広告と肩を並べる規模にまで達するようになりました。

しかしWebマーケティングというのはかなり包括的で、どこから手を付ければいいのか、具体的にどんな勉強をしていけばいいのかがあまりよく知らされていません…。

そこで今回は、マーケティング合宿を主催するヤマさん(@cndnaotoy)に、これからWebマーケターとして仕事をしていくにあたり大切なことや必要なことについてインタビューしてきました!

本記事の内容
・フリーランスマーケターの仕事内容
・マーケターを目指すなら何をすればいいのか
・マーケティングや広告運用が学べる「マ宿」についての詳細

未経験からフリーランスのマーケターになりたい…。
広告の運用に関する知識をメキメキつけていきたい…。

と考えていた人は、ぜひ参考にしてみてください!

ヤマさん
【ゲストプロフィール】
ヤマさん(@cndnaotoy)
Webアドオペレーター兼グロースハッカー。
元Yahoo!Japan社員。リスティング広告専門部署に在籍。
満員電車に耐えられず愛媛に移住し、Webマーケティングが学べる「マーケティング合宿」を主催。
Lancers2019年スキルパッケージ売上ランキング全国5位、Lancersリスティング広告運用ランキング全国1位の実績を持つ。
初芝
【インタビュアープロフィール】
初芝賢(@hatushiba_ken
東京フリーランス編集長。現在はシステム開発のPMや新規事業に携わる一方で、フリーランスライターとして出版・キャッチコピー・WEBメディア連載などを手掛けている。
東京フリーランスではインタビュアーや司会進行を務めることが多い。

「マーケティング思考」を持てるかどうかで仕事の質が変わる

初芝
本日はよろしくお願いします!
早速ですが、先にヤマさんの経歴について軽くお聞かせいただけますでしょうか?
ヤマさん
はい。
学生時代からお話しすると、僕は元々ロックが好きだったので、高校を卒業後に東京で2年間パンクドラマーをしていました。
その後20歳でイギリスにワーホリへ行く予定でしたが、途中で学生結婚したこともあり、家族を支えるためにカメラマンとして働くことになったんです。
初芝
とても濃い学生時代を過ごされていてビックリしました(笑)
最初のキャリアはカメラマンだったんですね!
ヤマさん
そうですね。
当時はまだ21歳でしたが、前年比の売上180%超を達成し、一年も経たない間にエリアマネージャーを任されることになりました。
初芝
21歳でエリアマネージャーってすごいですね!
どうして若くしてそこまで結果を出せたんですか!?
ヤマさん
当時から「マーケティング思考」があったからだと思います。
「どうすればお客さんに喜ばれるか」や「どうすれば売上を伸ばせるか」をずっと考えながら働いていたので、きっとそこでマーケターとしての基礎が培われたのでしょうね。

過去のキャリアが転職で大きな力を発揮した。

ヤマさん
ただ、会社の売上が上がっても自分の給料は総支給額が13万円と全く上がらなかったので、稼ぎを求めて営業系の会社に転職を決めたんです。
ヤマさん
しかし、そこが中々ブラックだったので…すぐに辞めて次に建築関係の仕事を6年くらい続けたんですが、2011年の東日本大震災で建築関連の仕事がゼロになってしまいました。
初芝
大変だったんですね!
その後はどうなったんですか!?
ヤマさん
このままじゃヤバイと思ってましたが、ある日ネット上でYahoo!JAPANの新規営業所立ち上げに関する求人広告を見つけて、すぐに応募したんですよ。
そしてら営業として採用されることとなって…
初芝
すごい、異例のキャリア!
過去に営業系の会社へ転職した経験が活きたんですね!
ヤマさん
そうですね。
最初はYahoo!JAPANで営業を任されていましたが、後にリスティング広告の運用を経験させてもらえるようになりました。

クラウドソーシングを有効活用すれば勝手に仕事が舞い込んでくる!?

初芝
Yahoo!JAPANに入って始めて広告の運用に関する仕事をスタートされたんですね!
ヤマさん
はい。
その後はWeb制作会社にヘッドハンティングされて転職しましたが、自分の知見を活かしつつ、副業でも広告運用を始めました。
初芝
そうだったんですね!
副業で広告運用って難しそうですが、どのように案件を取っていたのでしょう…?
ヤマさん
僕は主にランサーズクラウドワークスといったクラウドソーシングサービスを活用していました。
2017〜2019年にかけて、ランサーズの広告運用者ランキングで1位を記録したこともあります。

初芝
えー!
めっちゃすごですね!
ヤマさん
ランサーズでランキング1位になると「Lancers Pro」として認定され、運営側からクライアント企業を紹介してもらえるようになりました。
なのでほとんど自分から営業をすることなく、月に10万円ほど副業で稼いでいましたね。
ヤマさん
ランサーズでの副業に加えて自分が働く制作会社の仕事も貰えたので、「これは独立できる」と確信して2017年1月に独立を決意しました。

絶対にクライアントを満足させられるフリーランスマーケターの仕事術とは?

初芝
では次に、ヤマさんのフリーランスマーケターとしてのキャリアについて具体的にお伺いしたいのですが、その後仕事はどうやって獲得されていたんでしょうか?
ヤマさん
フリーランスになってからは自分から営業することはほぼなく、ランサーズ経由で紹介されるお仕事が多かったですね。
ランサーズ経由のお仕事がメインでしたが、他にもリアルで実店舗や社団法人の担当者を紹介してもらいました。

自分の持っている手の内はすべて明かしてしまおう!

初芝
すごいですね!
でも、仕事の紹介を受けてもそこから契約を勝ち取るのって簡単ではないと思ったんですが、ヤマさんはどうやって仕事を契約されていたんですか?
ヤマさん
ランサーズ経由でお問合せをいただく場合、まずはビデオで一度面談をしてから契約していましたね。
中には自分の手の内を明かさずに契約を取ろうとする人も多いですが、僕は予め改善点などをミーティングで全て伝えます。
初芝
でも、契約する前からお客さんに改善点を全部伝えちゃうと、お客さんが全部自分でやってしまって受注できなくなのではないでしょうか…?
ヤマさん
それが、実は逆なんですよ。
むしろ相手の改善点をどんどん洗い出してあげれば、「自分ではなくこの人に任せた方がいい」と思ってもらえるので、余計に依頼されやすくなります。
だから、自分の手の内は事前に全部明かしておいた方がいいんです。
初芝
なるほど!
自分の持っている情報を出し惜しみする人も多いですが、むしろ出していった方が良いんですね!
ヤマさん
はい、お金が発生していない段階で自分の価値を全て出すのはもったいようにも見えますが、それは「マーケター思考」ではありません。
ヤマさん
そもそも施策の改善を自分でできる人は、わざわざクラウドソーシングで他人に外注なんてしないんですよ。
クラウドソーシングサービスを利用しているということは、自分でやる時間がないのか、あるいは自分よりも優秀な人に仕事を任せたいと思っているのかのどちらかでしょう。
初芝
ヤマさんはそこをちゃんと理解していたから、自分の手の内を明かして仕事を取りやすくしていたんですね!

広告の運用から経営戦略まですべてを巻き取るマーケターに。

初芝
ヤマさんはフリーランスマーケターとして具体的にどんな業務を行っていたんですか?
そこもめちゃくちゃ気になります!
ヤマさん
最初は主にリスティング広告の運用でしたが、その後はLPOやUI/UXデザインにも関わるようになり、次第にお客さんの経営戦略にも関わるようになりました。
初芝
経営戦略にまで関わられてたんですね!
なぜ広告の運用以外にも色々と手広く展開しようと思われたんですか!?
ヤマさん
広告で数字を出せるのは集客までであり、その先のクロージングやコンバージョンを考えるなら、どうしてもLPOやUI/UXデザインにも携わる必要があると考えたからです。

LPOとは?
LPOとは”Landing Page Optimization”の略称で、日本語だと「ランディングページ最適化」と訳される。
コンバージョン率を高めるために、ランディングページを改善することを言う。

ヤマさん
色々な施策を進めていくうちに「お客さんの利益をもっと伸ばしたい」と考えるようになり、Webの解析だけでは足りないと感じてきたんです。
なのでその後はWeb上の解析や施策だけでなく、お客さんの経営相談やリアルでの販売促進もするようになりましたね。
初芝
もはやマーケターの域を超えていますね(笑)
ヤマさん
そうですね(笑)
僕はただの「広告の運用者」というよりも、「先生」といったポジションでお客さんに寄り添っていました。
リスティング広告のみならず、Facebook広告やサイト改善案、メディアの運用まで一通りできるようにして、他の人と差別化しましたね。
初芝
「先生」というポジションニングはとてもいいですね!
ただ広告を運用するだけでなく、自分の知見を活かして何でも教えられるようになれば、一気に市場価値は高まるでしょうし。

お金ではなく「人」や「自由」を原動力に動いた

初芝
ヤマさんはフリーランスマーケターとして独立して以降、どれくらい収入を得ていたんでしょうか?
ヤマさん
独立当時の売上は180万円くらいありましたが、次第に収入をあえて減らしていきました。
初芝
えええ!
なんでなんですか!?
ヤマさん
好きな人と好きな時間に仕事をしたいと思うようになったからです。
というのも、僕は「契約」と「お金」でガチガチに縛られながら仕事をするのが嫌いだったんです。
以前は大手企業から毎月100万円を超える金額をでお取引をいただいてましたが、契約の縛りが大きくて全然面白くありませんでした…。
初芝
なるほど…。
ヤマさんはお金を原動力に動くことができなかったんですね…。
ヤマさん
そうですね、僕はお金をモチベーションに燃えることができません。
なので売り上げを減らしてでも、好きな人とだけ仕事をしながら自由な時間を作れるような働き方へとシフトしました。

これからWebマーケターを目指すなら「営業職」がおすすめな理由

初芝
では、これから未経験者がマーケターを目指すなら、具体的にどうすれば良いのでしょうか?
ヤマさん
未経験からマーケターを目指すなら、広告代理店やWebコンサルティング会社の「営業職」へ就くのがいいと思います。
初芝
営業職…ですか?
マーケターを目指すのに、なぜ営業職が良いのでしょう?
ヤマさん
なぜなら、未経験でマーケター職に募集してもまず採用されないからです。
一方で営業職は未経験でも採用されやすいですし、上流のディレクションも経験できるので、そこでディレクションの方法や広告の運用方法を学べばいいんじゃないかと思いますね。
いずれフリーランスとして独立するとなれば、必然的に営業は必要となりますし。
ヤマさん
そもそも「マーケティング」という言葉はかなり包括的ですが、言ってしまえば営業も恋愛も全部マーケティングになんですよ。
初芝
たしかに!
たとえ営業職であっても、マーケティングを学べる要素はたくさんありますよね!

未経験者がWebマーケティングを学ぶ3つの方法

初芝
それでは、未経験者がマーケティングを勉強するとすれば、実際にどんな勉強をしていけばいいんでしょうか?
ヤマさん
未経験者がこれからマーケティングを学ぶなら、まずはこの3つではないでしょうかね。
  1. 心理学について学ぶ
  2. 歴史からマーケティングを学ぶ
  3. 自分で通販を利用する
初芝
順番に聞かせてください!

1.心理学について学ぶ

ヤマさん
1つ目ですが、人の購買行動に関する心理学や集団心理について勉強すると良いでしょう。
マーケティングにおいて心理学の勉強は欠かせません。
ヤマさん
なのでまずは、心理学に関する本をたくさん読むことが大事ですね。
ですがマーケティングはあらゆる物事に当てはめられるので、色んな本を読みつつ、「これをマーケティングな面で考えると…」と頭の中でイメージしていくといいと思います。
初芝
なるほど。
ちなみにヤマさんはどんな本を読まれてたんですか?
ヤマさん
森岡毅さんの本をよく読んでいますね。
森岡さんはユニバーサル・スタジオ・ジャパンをV字回復させた人物として知られてますが、ビジネス書のベストセラー作家として良著をたくさん生み出しています。

2.歴史からマーケティングを学ぶ

ヤマさん
次に2つ目ですが、マーケティングは歴史からも学べます。
ヤマさん
例えば戦国時代、織田信長は「三段撃ち」という独自の配列で鉄砲を撃ちながら戦いに勝ってきました。これも敵(競合)を調査し、強みを活かした戦い方をするという意味で一つのマーケティングと言えます。
ヤマさん
マーケター思考を鍛えるには、歴史でも日常生活でも、具体的な事象をマーケティング視点で考える癖をつけることが大切です。
「これってマーケティング的にはどう言えるかな?競合の強みと自社の強みは…」と事あるごとに考える習慣をつけると良いですね。

3.自分で通販を利用してみる

ヤマさん
最後に3つ目ですが、自分で通販を利用してみるのもいいと思います。
初芝
自分で商品を実際に買ってみるということですか?
ヤマさん
そうですね。
例えば通販で売っている商品のサンプルをもらってみて、その後どんなダイレクトメールが来るのかとか、アフターフォローはどうしてるのかとか、全部体験してみるんです。
すると、その商品を「お客さん目線」に立って見れるので、お客さんと同じ立場でマーケティングを考えられるようになります。
ヤマさん
通販に限らず、普段からマーケティング視点を持って生活することは大切です。
例えば僕は街中を歩いていても、「この看板の文字はなぜこのフォントを使ってるんだろう」と疑問に思いながら、たくさんの仮説を作ったりしていますしね(笑)

広告の運用についてが学べる「マーケティング合宿(マ宿)」とは?

初芝
ところで、現在ヤマさんは「マーケティング合宿」という合宿を主催されていますよね。
そちらはどんな内容なのか、せっかくなのでこの機会に少しお聞かせいただけますでしょうか?
ヤマさん
マーケティング合宿(以下マ宿)とは、マーケティングの基礎やリスティング広告の運用などが学べる合宿で、オンライン型とオフライン型の2種類があります。


出典:マーケティング合宿

ヤマさん
本講座は「マーケティングなんて何も知らない」という人でも、リスティング広告を通じてしっかりとマーケについて理解できるようになれることを目指しています。
これから広告代理店に転職したいと考える人や、未経験でマーケティングを学びたいと考える人におすすめですね。
初芝
とても頼もしいですね!
ところで、なぜヤマさんはマーケティング合宿を開催しようと思ったんですか?
ヤマさん
手を動かすプレイヤーとしてだけでなく、人の育成にも力を注ぎたいと考えたからです。
元々は田舎フリーランス養成講座(いなふり)で運営統括をしていましたが、次第に「自分で何かプロジェクトを企画したい」と思うようになり、自分の強みでもあるマーケティングに特化した講座を始めようと思いました。
初芝
なるほど。
教育者として人を育てたいという気持ちが強かったんですね!
ヤマさん
そうですね。
なお、マ宿はマーケティングの基礎を中心に学べる「基本コース」と、より実践的に広告運用を学べる「運用コース」の二つに分かれています。
ヤマさん
別途「永久サポート」も付けられますので、これからマーケティングを本格的に学びたいという方はぜひ受講してみてください!

さいごに:マーケティングとは「人生そのもの」である

初芝
ではさいごに、これからマーケティングを学びたいと思っている方に向けてメッセージをお願いします!
ヤマさん
マーケティングとは「人生そのもの」です。
誰もが自分の気づかないところで、必ずマーケティング活動を行っているんですよ。
なので「マーケティング」を特別なものだと思わない方がいいですし、何をやるにしてもマーケティング思考はベースとなります。
ヤマさん
例えば恋愛だって「マーケティング」だと言えますよね。
例えば、出会っていきなり「デートに行こうよ」と言っちゃうのは、1回目のインプレッションで適当な広告文を出稿しているようなものです。
初芝
なるほど…。
その発想はありませんでした(笑)
ヤマさん
そんな広告があっても絶対にクリックなんてしてもらえませんよね(笑)
リスティング広告で当てはめるなら、とにかくインプレッションを増やす必要がありますし、どんなアプローチならクリックされるのかを考える必要があります。
ヤマさん
マーケティングは確率論であり、その確率を上げるために行うのがマーケティングです。
そして確率を上げるためには、いつも「なぜ」を考える癖をつけるといいでしょうね。
例えば「なんでこの看板はこの色なんだろう?」「なんでこのバナーはこんなデザインなんだろう?」といった”なぜ”を常に考えるようにすると、次第に人の心理が見えてきます。
そうやって仮説をたくさん持っておくといいと思いますね!
初芝
ヤマさん、本日は貴重なお話をありがとうございました!

広告運用の基本を学ぶならマーケティング合宿を受講しよう!

本記事でも少し紹介した「マーケティング合宿」では、Webマーケティングの基礎からGoogleへの広告出稿までが網羅的に学べます。

マ宿ではこんなことが学べる!
・メディアのフレームワーク
・プロモーションメディアについて
・リスティング広告について
・キーワード選定のテクニック
・魅力的な広告文の作り方

本講座はオンライン型とオフライン型の2つがありますが、オフライン型なら愛媛にて一泊二日の泊まり込みでマーケティングの知識を習得できます!

これから広告の運用を行ってみたい方や、マーケティングを学んでフリーランスになりたいと考えている方は、ぜひ受講してみてください!

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